日本新聞: ロシア国防省ヘルソンから部隊の撤退完了と発表

ロシア国防省こくぼうしょうヘルソンから部隊ぶたいの撤退てったい完了かんりょうと発表はっぴょう

Nov 11, 2022 22:11

Furigana

ウクライナ南部なんぶのヘルソン州しゅうをめぐり、ロシア国防省こくぼうしょうは11日にち、州都しゅうとヘルソンを含ふくむ地域ちいきから部隊ぶたいの撤退てったいを完了かんりょうしたと発表はっぴょうしました。ウクライナ側がわの議会ぎかいの議員ぎいんは「州都しゅうとヘルソンはほぼウクライナ軍ぐんの支配しはい下かにある」としていて、ウクライナ軍ぐんは、ロシア軍ぐんの警戒けいかいを続つづけながらヘルソンの奪還だっかんを進すすめているとみられます。

ウクライナ南部なんぶのヘルソン州しゅうをめぐり、ロシア国防省こくぼうしょうは、州都しゅうとヘルソンを含ふくむドニプロ川がわの西岸せいがん地域ちいきから軍ぐんの部隊ぶたいを撤退てったいさせると決定けっていし、10日にち、対岸たいがんの東側ひがしがわに向むけて移動いどうを始はじめたと明あきらかにしていました。

またアメリカのシンクタンク「戦争せんそう研究所けんきゅうじょ」は、「ウクライナ軍ぐんは10日にち、着実ちゃくじつに前進ぜんしんした」と指摘してきする一方いっぽう、「ロシア軍ぐんの撤退てったい完了かんりょうまで一定いっていの時間じかんがかかり、特とくにウクライナ軍ぐんは州都しゅうとヘルソン周辺しゅうへんでロシア軍ぐんが準備じゅんびした防衛ぼうえい線せんと対たいじすることになり、州しゅう全体ぜんたいでも戦闘せんとうが続つづくだろう」として、当面とうめん、激はげしい攻防こうぼうが続つづくと分析ぶんせきしていました。

こうした中なか、ロシア国防省こくぼうしょうは11日にち、日本にっぽん時間じかんの11日にち午前ごぜん11時じまでに州都しゅうとヘルソンを含ふくむ地域ちいきからドニプロ川がわの東岸とうがんへ部隊ぶたいの撤退てったいを完了かんりょうしたと発表はっぴょうしました。

国防省こくぼうしょうは州都しゅうとヘルソンを含ふくむ地域ちいきについて、「ロシア軍ぐんの兵器へいきや軍ぐん装備そうびは1つも残のこされていない。兵士へいしは全員ぜんいんが対岸たいがんに移うつった」と主張しゅちょうしています。

ウクライナ側がわ「州都しゅうとヘルソンほぼウクライナ軍ぐんの支配しはい下かに」

またウクライナの首都しゅとキーウで11日にち開ひらかれた記者きしゃ会見かいけんで、ヘルソン州しゅうの議会ぎかいの議員ぎいんは「州都しゅうとヘルソンはほぼウクライナ軍ぐんの支配しはい下かにある」と明あきらかにしました。

これに先立さきだちウクライナのレズニコフ国防こくぼう相しょうは10日にち、「ロシア軍ぐんはまだヘルソンとその周辺しゅうへん、そしてドニプロ川がわの西岸せいがんに残のこっていて、その数かずはおよそ4万まん人にんだ」と述のべ、ロシア軍ぐんの部隊ぶたいの多おおくはまだ撤退てったいしていないという分析ぶんせきを示しめしていました。

このため、ウクライナ軍ぐんは、ロシア軍ぐんの動向どうこうの警戒けいかいを続つづけながら、ヘルソンの奪還だっかんを進すすめているとみられます。

一方いっぽう、戦況せんきょうを分析ぶんせきするイギリス国防省こくぼうしょうは11日にち、ロシア軍ぐんが先月せんげつ10日にち以降いこう、電力でんりょく施設しせつや水力すいりょく発電はつでんのダムなどを標的ひょうてきに攻撃こうげきを行おこない、ウクライナは広ひろ範囲はんいで被害ひがいを受うけ、特とくに首都しゅとキーウで影響えいきょうが出でていると指摘してきしました。

そのうえで「ロシア軍ぐんは医療いりょうや暖房だんぼうなど重要じゅうよう機能きのうに無む差別さべつに影響えいきょうを与あたえている。軍事ぐんじ目標もくひょうよりも重要じゅうようなインフラ施設しせつを優先ゆうせんして攻撃こうげきし、ウクライナ国民こくみんの士気しきをくじこうとする意図いとが強つよく感かんじられる」と分析ぶんせきしています。