今月9日の未明、千葉県市原市では、台風15号による強風でゴルフ練習場の金属製のポールやネットが倒れ、住宅に一時閉じ込められた20代の女性が軽いけがをしたほか、近隣の住宅十数軒で屋根が壊れるなどの被害が出ました。
現場では1週間がたった16日も撤去作業が始まっておらず、複数のポールなどが住宅に倒れかかったままになっています。
このため、壊れた屋根を修理したりブルーシートで覆ったりする雨への備えも行えず、16日の雨で室内が雨ざらしになっている住宅も多く見られます。
ポールが倒れかかった住宅で生活を続ける男子高校生は「寝ている間にポールがさらに倒れてくるのではないかと不安に感じ、ストレスを感じます。早く撤去してほしいです」と話していました。
住民 撤去や補償 早急な対応を
ポールの撤去や補償への見通しが立っていないことについて、住民からは早急な対応を求める声が上がっています。
現場のゴルフ練習場の経営者らは、ポールが倒れた2日後の今月11日、住民の求めに応じる形で説明会を行いました。
しかし、住民によりますと、撤去や補償などについて具体的な予定は示されず、その後も納得のいく説明は得られていないということです。
ゴルフ練習場側の弁護士はNHKの取材に対し「撤去作業を行う業者を探しているが、技術的に難しいとして請け負ってくれる業者が見つからない状態が続いている」と説明しています。
ポールが倒れかかった住宅で今も生活を続ける50代の男性は「きょうの雨で室内に雨水が垂れてきているのに気がつきました。ポールの撤去や補償についても話は聞いていません。なぜ、このようなことが起きたのか、台風だけのせいにせず調べてほしいです」と話しています。また、この男性の次男は「寝ているときもポールがいつ崩れてくるのか不安があります。ゴルフ練習場側や市が協力し早く撤去してほしいです」と話しています。