JR西日本は
人手不足などに
対応するため、
今月から
一部の
駅で
切符などを
対面で
販売する「みどりの
窓口」を
廃止し、
代わりにコール
センターの
係員と
会話が
できる機能を
備えた
新たな
券売機を
導入しました。
JR西日本広島支社では、ネット
予約の
普及や
人手不足に
対応するため
駅員の
業務を
見直して
駅を
効率的に
運営しようと、
先月末で
3つの
駅の「みどりの
窓口」を
廃止し、
新たな
券売機を
設置しています。
このうち、広島県廿日市市にあるJR山陽線の宮島口駅では、今月1日に新しい券売機が導入されました。
この券売機は、利用者が画面上のボタンで呼び出すと、モニターにコールセンターの係員が映し出され、窓口のように会話をしながら切符の購入や払い戻しなどができるようになっています。
この駅では今月から駅員が1人減っていますが、券売機の導入によって空いた時間を体の不自由な利用者の介助や外国人観光客の対応などにあてたいとしています。
JR西日本では、関西でも「みどりの窓口」のある駅を現在のおよそ180か所から2030年度ごろまでに30か所程度に減らし、新しい券売機を置くことにしています。
JR西日本の上島豊敏宮島口管理駅長は「駅のサービスを維持するため一部で機械化しましたが、引き続きお客様への応対にしっかり力を注いでいきたい」と話していました。
鉄道業界での合理化の動き
鉄道業界では人手不足などを背景とした合理化の動きが進んでいます。
自動運転の検討
これまで、輸送の安全に直結する運転士の仕事は、ほとんどの会社で人が担ってきましたが、JR東日本は運転士が乗務しない自動運転の導入に向けた検討を進めています。旧国鉄時代に採用された社員が定年を迎えて退職したあと、近い将来、運転士や車掌などの不足が見込まれているためです。
去年12月からことし1月にかけて東京の山手線で走行試験を行い、技術的な課題を検証しています。
車内販売
鉄道での旅の楽しみの一つだった「車内販売」も縮小の動きが相次いでいます。
JR北海道、東日本、四国、九州の各社の新幹線や特急の一部の区間で今月、車内販売を終了したり、品ぞろえを少なくしたりします。
コンビニや駅の売店を利用する人が増えていることや、販売員の確保が難しくなっていることが背景にあります。
警備ロボット
日本を訪れる外国人観光客などが増える中、駅係員の負担を軽減するため、東京の西武鉄道ではAI=人工知能を搭載した警備ロボットの導入に向けた実証実験を行いました。
カメラで周囲の状況を確認しながら駅構内を自律的に巡回し、不審な人や物を見つけると駅員に知らせます。鉄道の現場の担い手が限られる中、業務の選択と集中や機械との役割分担が進んでいます。