タリバンの幹部は「デモは抵抗勢力がカブールを混乱に陥れようと仕組んだものだ」と主張し、抵抗勢力を批判しました。
タリバンは新たな政権の樹立を目指す中、6日、抵抗勢力の最後の拠点を制圧したと主張したのに対して、抵抗勢力側は戦いを続ける姿勢を示していました。
アフガニスタンではタリバンが先月15日に権力を掌握し、政権が崩壊して以降、大学などの教育機関では授業が行われてきませんでしたが、6日から私立大学などで授業が再開されました。 AFP通信などによりますと、このうち首都カブールの一部の大学では、タリバンからの指針を受けて教室をカーテンで仕切り、男子学生と女子学生が別々に授業を受ける措置が取られたということです。 指針ではこのほかに、女性専用の入り口を学校に設けることや、女子学生に教えるために女性の教師を雇うことなどが記されているということです。 タリバンの幹部はこれまでに、女性が大学などで学ぶことは許されるが男女が同じ教室で授業を受けるべきではないとの方針を明らかにしていて、この方針を現場で反映させた形となります。 大学での教育環境をめぐる変化に学生からは戸惑いの声があがっていて、女子学生は「教室に設けられたカーテンには恐ろしい威圧感を感じます。私には選択の余地はなく、なすすべはありません」と話していました。
イランの首都テヘランでは6日、トルコやドイツの大使館の周辺にビザの発給を求める人々、60人ほどが集まっていました。 中にはアフガニスタンで密入国を手引きする業者に金を支払い、国境警備をかいくぐってイラン側に入国したという人もいました。 アフガニスタン北部のマザリシャリフ出身で、夫婦で女性のための非営利の学校を運営していたという40歳の女性は「タリバンに学校は閉じられました。女性が働くことは認められませんでした。状況はひどく、ここに来るほかありませんでした。タリバンの言う約束を私は全く信じられません」と話しています。 また、ドイツへの出国を望む30代の男性は、アフガニスタンで長年差別や迫害の対象となっている少数派のイスラム教シーア派のハザラ人で、「タリバンはシーア派やハザラ人との関係が悪い。近い将来、シーア派の人たちに対する残虐行為が起きないか心配している」と話していました。 ただ、ビザが得られる見通しはたっていないと多くの人が話しています。 イランはアフガニスタンとおよそ900キロの国境を接していて、地元メディアは先月29日、国境警備当局者の話として、1日当たり2000人ほどがイランへの入国を希望していると伝えています。
一部の大学 教室を仕切り男女別々の授業に
大勢の人々が隣国イランに逃れ ビザ発給求め各国大使館に