日本新聞: 震災10年を前に最新の研究や観測成果を報告地震予知連

震災しんさい10年ねんを前まえに最新さいしんの研究けんきゅうや観測かんそく成果せいかを報告ほうこく地震予知連じしんよちれん

Feb 27, 2021 05:02

Furigana

東北とうほく沖おきの巨大きょだい地震じしんの発生はっせいから10年ねんとなるのを前まえに地震じしんの研究けんきゅう者しゃで作つくる地震じしん予知よち連絡れんらく会かいが会合かいごうを開ひらき、今月こんげつ、福島ふくしま県けん沖おきで起おきたような比較ひかく的てき震源しんげんの深ふかい場所ばしょの地震じしん活動かつどうが、東北とうほく沖おきではやや活発かっぱつな状況じょうきょうが続つづいているといった、最新さいしんの研究けんきゅうや観測かんそくの成果せいかが報告ほうこくされました。26日にち開ひらかれた地震じしん予知よち連絡れんらく会かいでは、この10年ねんの研究けんきゅう成果せいかや最新さいしんの観測かんそく状況じょうきょうについて報告ほうこくが行おこなわれました。

この中なかで、防災ぼうさい科学かがく技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょの汐見しおみ勝彦かつひこ総括そうかつ主任しゅにん研究けんきゅう員いんは、巨大きょだい地震じしんの余震よしん域いきでの地震じしん活動かつどうについて、マグニチュード5以上いじょうの地震じしんは巨大きょだい地震じしん前まえとほぼ同おなじ程度ていどまで減へっている一方いっぽう、今月こんげつ、最大さいだいで震度しんど6強きょうの揺ゆれを観測かんそくした福島ふくしま県けん沖おきの地震じしんのように、震源しんげんが40キロより深ふかい場所ばしょで起おきる地震じしん活動かつどうは、やや活発かっぱつな状況じょうきょうが続つづいていると指摘してきしました。

青森あおもり県けんの東方とうほう沖おきから岩手いわて県けん沖おきにかけても、やや活発かっぱつな状況じょうきょうが続つづいているということで、注意ちゅういが必要ひつようだとしています。

また、建築けんちく研究所けんきゅうじょの芝崎しばさき文一ぶんいち郎ろう上席じょうせき研究けんきゅう員いんは、大だい地震じしんの発生はっせい間隔かんかくに関にかんするこれまでの研究けんきゅうを説明せつめいし、東北とうほく大学だいがくの中田なかた令子れいこ助じょ教きょうの研究けんきゅう成果せいかとして、10年ねん前まえの巨大きょだい地震じしんとその前後ぜんごの大だい地震じしんを対象たいしょうとしてシミュレーションした結果けっか、マグニチュード7クラスの「宮城みやぎ県けん沖おき地震じしん」の発生はっせい間隔かんかくが、これまでの30年ねんから40年ねんより短みじかくなる可能かのう性せいがあるという内容ないようを紹介しょうかいしました。

地震じしん予知よち連絡れんらく会かいの会長かいちょうで名古屋なごや大学だいがく大学院だいがくいんの山岡やまおか耕こう春はる教授きょうじゅは「いつ、どこで、どのような地震じしんが起おきるかを100％予測よそくすることは不可能ふかのうだが、全まったく見当けんとうがつかないわけでもない。現状げんじょうでどの程度ていど分わかっているのかを理解りかいしてもらうための努力どりょくを続つづけていきたい」と話はなしています。