日本新聞: 「終末時計」去年と並びこれまでで最も短い「残り1分40秒」

「終末しゅうまつ時計とけい」去年きょねんと並ならびこれまでで最もっとも短みじかい「残のこり1分ふん40秒びょう」

Jan 28, 2021 06:01

Furigana

アメリカの科学かがく雑誌ざっしは人類じんるい最後さいごの日ひまでの残のこり時間じかんを象徴しょうちょう的てきに示しめす「終末しゅうまつ時計とけい」の時刻じこくについて、国際こくさい社会しゃかいが新型しんがたコロナウイルスに対応たいおうできていないことは核かく戦争せんそうなどの脅威きょういへの備そなえができていないことを示しめしているとして、去年きょねんと並ならんでこれまでで最もっとも短みじかい「残のこり1分ふん40秒びょう」と発表はっぴょうしました。アメリカの科学かがく雑誌ざっし「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ」は27日にち、オンラインで記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、人類じんるい最後さいごの日ひまでの残のこり時間じかんを象徴しょうちょう的てきに示しめす「終末しゅうまつ時計とけい」の時刻じこくを「残のこり1分ふん40秒びょう」と発表はっぴょうしました。

その理由りゆうについて雑誌ざっしの責任せきにん者しゃは「国際こくさい社会しゃかいは新型しんがたコロナウイルスに適切てきせつに対応たいおうできていない。それは核兵器かくへいきと気候きこう変動へんどうにもいかに準備じゅんび不足ふそくであるかを気付きづかせた」と述のべて、地球ちきゅう規模きぼの課題かだいに国際こくさい社会しゃかいが協調きょうちょうして対処たいしょできていないためだと指摘してきしました。

「終末しゅうまつ時計とけい」は冷戦れいせん初期しょきの1947年ねんに「残のこり7分ふん」から始はじまり、その後そのご米べいソの対立たいりつと核軍縮かくぐんしゅくのはざまで針はりが進すすんだり戻もどったりを繰り返くりかえし、冷戦れいせん終結しゅうけつ後ごは「残のこり17分ふん」まで戻もどされました。

今世紀こんせいきに入はいってからは地球ちきゅう温暖おんだん化かの進行しんこうも考慮こうりょされるようになり、去年きょねんはこれまでで最もっとも短みじかい「残のこり1分ふん40秒びょう」まで進すすめられていました。

一方いっぽう、会見かいけんに参加さんかした科学かがく者しゃからは、アメリカのバイデン政権せいけんが地球ちきゅう温暖おんだん化か対策たいさくの国際こくさい的てきな枠組わくぐみ「パリ協定きょうてい」への復帰ふっきを表明ひょうめいしたことやロシアとの核かく軍縮ぐんしゅく条約じょうやく「新しんSTART」を5年間ねんかん延長えんちょうすることで原則げんそく的てきに合意ごういしたことを歓迎かんげいする発言はつげんもありました。

会見かいけんには広島ひろしま県けんの湯崎ゆざき知事ちじもビデオメッセージを寄よせ、「核かく抑止よくし力りょくは人間にんげんが作つくった虚構きょこうであり、みなが信しんじるのをやめれば影響えいきょう力りょくは失うしなわれる。私わたしたちはできるだけ多おおくの人ひとを巻き込まきこんで核兵器かくへいきの廃絶はいぜつに向むけた力強ちからづよい機運きうんを作り出つくりだす必要ひつようがある」と述のべて核かく廃絶はいぜつへの支持しじと行動こうどうを呼よびかけました。

「終末しゅうまつ時計とけい」去年きょねんと並ならびこれまでで最もっとも短みじかい「残のこり1分ふん40秒びょう」

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