WHO=
世界保健機関は、
新型コロナウイルスに
感染した
人のおよそ40%は、
無症状の
感染者からうつされているとする
見方を
明らかにしました。そのうえで、
感染が
広がっている
地域で
人との
距離を
取ることが
難しい場合は、
マスクを
着けるよう
呼びかけました。
WHOで
危機対応を
統括するライアン
氏と、
技術責任者のバンケルコフ
氏は9
日、スイスのジュネーブに
ある本部からインターネットの
中継で、
一般市民からの
質問に
答えました。
この中でバンケルコフ氏は、「症状がある感染者だけでなく、無症状の感染者もほかの人にウイルスを感染させる力を持っている。感染した人のおよそ40%は、無症状の感染者からうつされていたとするいくつかの研究がある」と述べ、無症状の感染者も症状のある感染者に近い割合で周りの人に感染させている可能性があるという見方を示しました。
そのうえで、感染が広がっている地域では公共交通機関の中など、人との距離を取ることが難しい場所ではマスクを着けるべきだと呼びかけました。
このほかライアン氏は、日本でスポーツジムやカラオケ店などで感染が広がった例をあげ、「新型コロナウイルスはSARSやMERSといった感染症と異なり、口に近い上気道付近に存在する。このため、歌ったり、大きな声で話したりする際や、激しい運動で呼吸が荒くなった際に感染させるという研究もある」と述べ、無症状の感染者も日常生活の中で人に感染させるおそれがあるとして注意を呼びかけました。