【記者きしゃ解説かいせつ】東京とうきょう都と 新型しんがたコロナ 過去かこ最多さいた 3000人にん超ちょう

28日にちの東京とうきょうの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうの数字すうじ、どう見みればよいでしょうか？。

【A1】。

おおかたの専門せんもん家かが考かんがえていたよりも速はやいペースで感染かんせん者しゃ数すうが増加ぞうかしています。

1週間しゅうかん平均へいきんで見みると、前週ぜんしゅうの1.5倍ばい近ちかくに上のぼります。

問題もんだいは、増加ぞうかするペースが加速かそくしていることです。

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの効果こうかは今回こんかいの宣言せんげんではこれまでより弱よわまっています。

人出ひとでが十分じゅうぶんには減へらず、感染かんせん力りょくの強つよいデルタ株かぶの影響えいきょうもあって増加ぞうかが続つづいています。

この状況じょうきょうでも感染かんせんが減少げんしょう局面きょくめんに入はいる見通みとおしが立たっておらず、対策たいさくに当あたってきた専門せんもん家かは「今いままでで最もっとも厳きびしい状況じょうきょう」と話はなしています。

さらに心配しんぱいなのが、この4連休れんきゅうに首都しゅと圏けんから各地かくちに多おおくの人ひとが移動いどうしたことです。

これまでの経験けいけんから、1～2週間しゅうかん後ごには各地かくちで感染かんせんが急増きゅうぞうしてくることがわかっています。

全国ぜんこく的てきに、これからさらなる感染かんせん拡大かくだい局面きょくめんを迎むかえるおそれがあります。

一般いっぱん医療いりょう制限せいげん検討けんとうの動うごきもあるということですが、

今いまの医療いりょうの状況じょうきょうはどうなっているでしょうか？。

【A2】。

ひっ迫ひっぱくしてきているのが、軽症けいしょう・中等ちゅうとう症しょうの患者かんじゃを受け入うけいれる病床びょうしょうです。

こうした病院びょういんでは、一般いっぱんの医療いりょうを制限せいげんする動うごきが出でてきています。

自宅じたくで療養りょうようする患者かんじゃや入院にゅういん調整ちょうせい中ちゅうの患者かんじゃが急増きゅうぞうしている状況じょうきょうです。

これまでは必要ひつような医療いりょうを早はやく提供ていきょうできていたからこそ、重症じゅうしょう化かをまぬがれることができました。

ところが病床びょうしょうがひっ迫ひっぱくして、入院にゅういん待機たいきが増ふえれば、症状しょうじょうが悪化あっかしても、すぐ入院にゅういんできず、重症じゅうしょう化かする人ひとが増ふえることが懸念けねんされています。

年末ねんまつ年始ねんしの第だい3波はでの東京とうきょう、4月つき・5月つきの第だい4波はの大阪おおさか・兵庫ひょうごなどでは、コロナ対応たいおうの一般いっぱんの診療しんりょうを制限せいげんせざるをえなくなりました。そのような事態じたいが近ちかづいているといえます。

一方いっぽうで、重症じゅうしょう者しゃも徐々じょじょに増ふえています。

ワクチン接種せっしゅが進すすみ、重症じゅうしょう化かしやすい高齢こうれい者しゃの感染かんせんの割合わりあいが少すくない状況じょうきょうですが、若わかい世代せだいでも重症じゅうしょう化かする人ひとが一いち定数ていすういます。

感染かんせん者しゃが急増きゅうぞうすれば、重症じゅうしょう者しゃ数すうは必かならず増ふえることになります。

医療いりょう現場げんばからは安心あんしんはできないという声こえが聞きかれています。

全国ぜんこくでも拡大かくだい局面きょくめん。

これから厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家か会合かいごうがあるが、見通みとおしは？。

【A3】。

今いまの感染かんせん状況じょうきょう、そして、医療いりょうひっ迫ひっぱくの状況じょうきょうに対にたいする強つよい危機きき感かんが示しめされると見みられます。

今いま、感染かんせん者しゃの9割わり以上いじょうはワクチン接種せっしゅが進すすんでいない50代だい以下いかです。

特とくに20代だいや30代だいが多おおく、活動かつどうが活発かっぱつなので広ひろげてしまいます。

若わかい世代せだいは重症じゅうしょう化かする率りつは低ひくいですが、経験けいけんした人ひとは「コロナはただのかぜではない」と話はなす人ひとも多おおくなっています。また、たとえ軽症けいしょうで済すんでも、息苦いきぐるしさが残のこったり、においや味あじがしなくなったり、髪の毛かみのけが抜ぬけたり、といった後遺症こういしょうが続つづく人ひとがいます。

また今いま、重症じゅうしょう化かしている人ひとは50代だい以下いかで何なんらかの持病じびょうがある人ひとが多おおいですが、身近みぢかにいるハイリスクの人ひとたちに感染かんせんさせてしまうリスクはあります。

専門せんもん家かは、こうしたことを意識いしきして、行動こうどう、対策たいさくを考かんがえてほしいと話はなしています。

また、専門せんもん家か会合かいごうでは、最新さいしんの人出ひとでのデータも出だされます。

東京とうきょうでは前回ぜんかいの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが6月つき20日にちで解除かいじょされた後のち、一気いっきに人出ひとでが増ふえ、その後そのご、今月こんげつ12日にちに緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出でても十分じゅうぶんには人出ひとでが減へっていません。

首都しゅと圏けんの3県けんでも十分じゅうぶん減へっておらず、専門せんもん家かはこうした地域ちいきでの感染かんせん拡大かくだい、全国ぜんこく各地かくちへの感染かんせんの拡大かくだいに危機きき感かんを強つよめています。