前線と
低気圧の
影響で
記録的な
豪雨となった
九州ではわずか1
週間で
平年の
年間雨量の
半分に
迫っているところがあり、
土砂災害や
浸水の
危険性が
高まっています。
西日本と
東日本ではあすにかけて
局地的に
非常に
激しい雨が
降り、
再び大雨と
なるおそれがあります。
夜間の
移動は
大変危険なうえ、
短時間の
うちに
状況が
急激に
悪化する
おそれもあり、
早めに
避難する
など安全を
確保して
下さい。
気象庁によりますと、
日本海にのびる
前線と
前線上の
低気圧の
影響で
西日本から
東北にかけての
広い範囲で
大気の
状態が
不安定になり、
西日本では
局地的に
雨雲が
発達しています。
午後7時までの1時間には高知県大豊町に国土交通省が設置した雨量計で96ミリの猛烈な雨を観測しました。
これまでの雨で福岡県では「氾濫危険水位」を超えている川があります。また、福岡県と佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、それに徳島県では、「土砂災害警戒情報」が発表されている地域があります。
記録的な豪雨となった九州では今月3日からわずか1週間で平年の年間雨量の半分に迫っている地域もあります。
10日午後6時までには福岡県大牟田市で年間の49%にあたる933.5ミリ、鹿児島県の鹿屋市で年間の49%にあたる1142ミリなどとなっています。
熊本県や宮崎県、和歌山県でも平年の年間雨量の30%から40%前後に達しているところがあります。
今後の見通し
前線上の低気圧が11日にかけて日本海を北東へ進み、
西日本ではこれから11日にかけて、
東海では11日、
局地的に、雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
また関東甲信や東北などでも、11日にかけて雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。
特に記録的な豪雨となった九州北部は、発達した雨雲が流れ込むため、厳重な警戒が必要です。
11日の夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽九州北部で250ミリ、
▽四国で200ミリ、
▽東海と九州南部で180ミリ、
▽北陸で150ミリ、
▽東北と関東甲信、近畿で120ミリ、
▽中国地方で80ミリと予想されています。
また、12日夕方までの48時間には、
▽九州北部と東海で250ミリから350ミリ、
▽九州南部と四国で200ミリから300ミリ、
▽近畿と関東甲信、北陸で150ミリから200ミリ、
▽東北で120ミリから200ミリ、
▽中国地方で80ミリから130ミリの雨が降る見込みです。
豪雨に襲われた九州や岐阜県、長野県などでは、地盤が緩み川の堤防が傷んだ場所があるなど災害の危険性が非常に高い状態が続いています。
さらに、各地の大雨は、12日、日曜日以降も続くおそれがあります。
気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒を続けるとともに、落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意するよう呼びかけています。
夜間の移動は大変危険なうえ、短時間のうちに状況が急激に悪化するおそれがあり、早めに避難するなど安全を確保してください。