北海道厚真町では、
震度7の
揺れを
観測した
地震で
寒冷地用の
大型ストーブのタンクや
配管の
被害が
相次ぎ、
業者への
相談が
少なくとも460
件寄せられていることがわかりました。
厳しく
冷え込む
本格的な
冬を
前に、
住民の
間で
不安が
広がっています。
被害が
相次いでいるのは、
冬場に
大量の
灯油を
使う寒冷地向けの
大型ストーブで、
今月6日の
地震で
屋外に
設置された
灯油のタンクが
倒れたり、
自動で
室内に
灯油を
送る配管が
壊れたりする
ケースが
確認されています。
NHKが厚真町内に営業所がある4つの業者すべてを取材したところ、今回の地震による住民からの被害の相談が少なくとも460件寄せられていることがわかりました。
厳しく冷え込む本格的な冬を前に業者は器具の交換や修理を急いでいますが、作業に人手と時間がかかるほか、タンクの需要が急に高まったためメーカーに在庫が足りず、復旧に時間がかかっているということです。
業者などによりますと、見た目は異常がなくてもストーブを使用してみると灯油が漏れるケースもあり、放置して火をつけると火災につながるおそれもあるということです。
そのため、地元の消防は、使用する前にストーブ本体やタンクの点検を必ず行い、臭いなどに異常を感じた場合はすぐに相談するよう呼びかけています。
ストーブ使えない人は
厚真町豊沢に住む山崎信廣さん(68)の2階建ての住宅では、今回の地震で自宅が傾いたほか、屋外の490リットル入りの灯油タンクが倒れました。
タンクは近所の人たちの協力で元の場所に戻しましたが、住宅全体を暖めるストーブやヒーターが使えなくなっています。
気温が10度を下回る日も増え、すきま風が入るようになったため、朝晩は室内でも冷え込みが厳しいということです。
厚着をしているほか、6畳用の小型のストーブ1台で部屋を暖めていますが、1階のリビングやキッチンだけで20畳以上あり、十分対応できていないということです。
また、自宅の敷地には地割れがあるため、地盤の調査を行ってから灯油タンクや暖房施設の工事を依頼することにしていて、寒さが厳しくなれば体調が悪化するのではないかと心配しています。
山崎さんは「寒さが厳しくなるこの先が不安です。早く直してほしいですが、地盤が不安定で直してもまた倒れるのではと心配です」と話していました。