日本新聞: 手紙が書けない子ども増加ＳＮＳ普及が背景に

手紙てがみが書かけない子こども増加ぞうかＳＮＳ普及ふきゅうが背景はいけいに

Aug 1, 2019 04:08

Furigana

ことしの全国ぜんこく学力がくりょくテストでは、中学校ちゅうがっこうの国語こくごで、手紙てがみの書き方かきかたを尋たずねた問題もんだいが出だされましたが、正答せいとう率りつは６ろく割わりに届とどきませんでした。子こどもたちにもＳＮＳが普及ふきゅうしていることの表あらわれとみられますが、専門せんもん家かは「手書てがきの手紙てがみでしか伝つたえられない気持きもちはあると思おもうので、子こどもたちには大切たいせつにしてほしい」と話はなしています。文部もんぶ科学かがく省しょうが全国ぜんこく一斉いっせいに行おこない、31日にち結果けっかが公表こうひょうされた「全国ぜんこく学力がくりょくテスト」の中学校ちゅうがっこうの国語こくごでは、手紙てがみの正ただしい書き方かきかたを尋たずねる問題もんだいが出だされました。

正ただしい書き方かきかたは、右みぎ隅すみに住所じゅうしょを記しるし、真ん中まんなかに敬称けいしょうをつけた宛名あてなを記しるす必要ひつようがありますが、正答せいとう率りつは57.4％にとどまりました。

間違まちがった例れいとしては、宛名あてなと住所じゅうしょの位置いちを逆ぎゃくに書かいたものや、住所じゅうしょに続つづけて、メールアドレスを記しるしたものなどがあったということです。

手紙てがみの書き方かきかたを尋たずねた問題もんだいは、平成へいせい24年度ねんどの調査ちょうさでも出だされましたが、その時ときの正答せいとう率りつは74.2％で、今回こんかいはそれと比くらべて、17ポイント近ちかく低ひくくなりました。

日本にっぽん郵便ゆうびんによりますと、年賀ねんがはがきの発行はっこう数すうはＳＮＳやメールの普及ふきゅうに伴ともないピークだった平成へいせい15年度ねんどから４よん割わり以上いじょうも減少げんしょうしたということで今回こんかいの結果けっかも、子こどもたちがＳＮＳの普及ふきゅうで、手紙てがみを書かく機会きかいが減へったことが背景はいけいにあると見みられます。

日本語にほんご学者がくしゃで、杏林きょうりん大学だいがくの金田一きんだいち秀穂ひでほ特とく任にん教授きょうじゅは「少すこし寂さびしい結果けっかですが、子こどもだけの問題もんだいではない。年賀状ねんがじょうを出ださなくなるなど大人おとなも手紙てがみを使つかわなくなって家庭かていでも触ふれる機会きかいが減へったのではないか。今いまはメールが主流しゅりゅうになっているとはいえ、手書てがきの手紙てがみでしか伝つたえられない気持きもちはある。将来しょうらい、手紙てがみの良よさは見直みなおされると思おもうので、子こどもたちは大切たいせつにしてほしい」と話はなしていました。