当時2
年生で
幼なじみの
同級生を
亡くした
渡邉怜奈さん(27)は
今、サッカーJ1、
ガンバ大阪の
運営会社で
働いています。
渡邉さんの教室に刃物を持った男が入ってきたのは2時間目の授業が終わったあとでした。
渡邉さんは男にぶつかりながら必死に廊下に逃げました。
当時は何が起きたのか理解できませんでしたが、担任の教員が男にいすを投げつけていたことや、けがをした子どもを抱えた教員のスーツに血が付いていたことなどを今でもはっきりと覚えているといいます。
事件からしばらくたって、新聞やテレビに同級生たちの写真が映っているのを見て母親に理由を尋ね、幼なじみの森脇綾乃ちゃん(当時7)を含む8人が亡くなっていたのを知りました。
明るく、活発だった綾乃ちゃんは、泣き虫だった渡邉さんをよく励ましてくれました。
幼稚園も同じで、小学校でも通学や休み時間に一緒に過ごしていた幼なじみの死に、ふさぎ込んでいた渡邉さんを励ましてくれたのがサッカーとの関わりでした。
学校を慰問に訪れた選手と交流したり、試合で花束を渡したりして、徐々に元気を取り戻した渡邉さんは、いつか自分でも周りを元気づけるようになりたいと考えるようになったといいます。
いまは
ガンバ大阪の
運営会社で
選手とサポーターの
交流イベント
などを
企画している
渡邉さん。
事件を決して忘れずに、亡くなった幼なじみや同級生たちの分まで強く生きたいと考えています。
渡邉さんは「綾乃ちゃんには『今は泣いていないよ。強くなったよ』と伝えたい。一緒に遊んでいた綾乃ちゃんや同級生たちに恥ないないよう、同級生たちの分までちゃんと生きていきたい。私の経験を生かして、同じような思いをしている人や悲しい思いをしている人を元気づけたい」と話していました。
当時1年生 子ども食堂の運営 伊藤さん
附属池田小学校の1
年生だった
伊藤政貴さん(27)は
現在、
地元で
子ども
食堂の
運営に
携わっています。
事件当時、体育の授業で体育館にいたところ、教員からすぐに逃げるよう指示をされ、クラスメートとともに、一斉に運動場まで走りました。
逃げる途中、倒れている児童と、シャツが赤く染まった教員の姿も目に入ったといいます。
事件後は不安感が続き、救急車のサイレンやヘリコプターの音に強く反応することもありました。
さらに、誰かが入ってこないか恐怖心を感じるため、ドアの鍵が施錠されているか何度も確認してしまうなど日常を取り戻すのに時間がかかりました。
大学生になった頃、自分を支えてくれたのは両親や学校を訪問してくれたスポーツ選手など周囲の大人の存在だったと気付いたということで、「当時のことをふと振り返ることがあり、大人たちが自分を元気づけ、応援してくれていたのかなと年をとるごとに身にしみて分かってきました」と話していました。
このため、
大学生になったとき、
今度は
自分が
子どもたちを
支えたいと
母親の
睦美さんとともに
地元で
子ども
食堂を
始めました。
現在は会社員として働きながら関わっていて、家庭や学校でつらい思いをしている子どものよりどころになるため、食堂では決して怒らず、「お兄ちゃん」として優しく接することにしています。
この1年半ほどは新型コロナウイルスの影響で食堂でみんなで食事をすることが難しく、月に2回ほど、睦美さんが弁当を作り食事を提供しています。
事件から20年がたち、伊藤さんは「大変なこともあるが、子どもたちの笑顔や成長を見ていると始めてよかったなと感じます。事件が無ければ亡くなった同級生たちも自分と同じようにいろんな経験ができていたはずなので、彼らの思いも背負ってこれからの人生を歩んでいかなければと思います」と話していました。
クラスメートの女児が被害 研修医 中原さん
事件当時、
附属池田小学校の2
年生だった
中原康輔さん(28)は、
現在、
大阪市立大学医学部附属病院で
研修医として
勤務しています。
事件が起きたのは国語の授業が終わったあとすぐで、チャイムが鳴る直前でした。
教室の前側のドアが開き、刃物を持った男の姿が見えた瞬間、クラスメートの女子児童が刺されていたといいます。
教員に促されて運動場に避難しましたが、クラスメートを心配して教室に戻ったということで、「教室に戻ると先生が介抱していました。心配になって近づきましたが先生に『逃げてなさい』って言われて運動場に逃げました。自分はそのとき、何もできませんでした」と話し今でも当時の光景が忘れられず、心に残っているといいます。
そのときの
経験もあり、
高校2
年生で
医師に
なることを
決意したということで、「
医者になる
理由、なりたい
理由について
自分のなかにあったのは
あの事件のときのあの
女の子のような
子が
目の
前に
現れたら
自分が
助けたい、
助けられるようになりたいという
思いでした」と
医師を
志した
経緯を
話していました。
去年からは小児科医を目指して研修医として大学病院で勤めていて、ことし3月には救急病棟で新型コロナウイルスの重症患者の治療にあたりました。
比較的若い人たちが必死の治療にもかかわらず相次いで亡くなる現状を前に大きなショックを受け、改めて命について考えさせられたといいます。
事件から20年になるいま、中原さんは「当時、席が違えば、自分が亡くなっていてもおかしくなく、事件を思い出すたびに命の大切さというのは何かなと考えてしまいます。自分の命を助かった命、助けられた命として、次の命に役立てていく、誰かを助けるためにいかしていきたいです」と将来への決意を語りました。
心臓人工弁カテーテル手術長期治療データ調査へ
大阪大学医学部附属病院のグループがカテーテルを使って心臓に人工の弁を埋め込む手術の経過を調べたところ、10年以内に弁がうまく機能しなくなり、再手術が必要になったり死亡したりしたケースがあわせて30例近くあったことがわかりました。この手術は高齢者を中心に普及していますが、グループは長期の治療成績のデータが十分でないとして全国の医療機関と調査することにしています。
N1
資源: NHK
430
Jul 28, 2025 06:07
石破首相 自民党の臨時役員会で続投の意向伝達か
参議院選挙で、自民・公明両党は過半数の議席を維持できず、衆議院に続き、参議院でも少数与党になりました。自民党の臨時役員会で石破総理大臣は、比較第1党としての責任は重いとして、総理大臣を続投する意向を伝えているものとみられます。
N2
資源: NHK
95
Jul 21, 2025 11:07
自民党総裁 石破首相が続投表明 “野党との合意形成図る”
参議院選挙を受けて、自民党総裁の石破総理大臣は記者会見し、国政に停滞を招いてはならず、比較第一党としての責任を果たしたいとして、総理大臣を続投する意向を正式に表明しました。また、衆参両院で少数与党となる中、政策ごとに野党との合意形成を図っていく考えを強調しました。
N1
資源: NHK
62
Jul 21, 2025 16:07
参議院選挙 自民・公明 過半数割れ【各党の獲得議席 全確定】
20日に投票が行われた第27回参議院選挙。125の議席をめぐって争われ、各党の獲得議席が決まりました。自民・公明両党は過半数の議席を維持できず衆議院に続き参議院でも少数与党となりました。石破総理大臣は比較第1党としての責任は重いとして総理大臣を続投する意向で21日に正式に表明する見通しです。
N2
資源: NHK
1
Jul 21, 2025 09:07
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