日本新聞: 米下院「宇宙軍」創設認める在韓米軍の一方的縮小は規制も

米べい下院かいん「宇宙うちゅう軍ぐん」創設そうせつ認みとめる在ざい韓米かんべい軍ぐんの一方いっぽう的てき縮小しゅくしょうは規制きせいも

Dec 12, 2019 10:12

Furigana

アメリカ議会ぎかい下院かいんは国防こくぼう予算よさんの大枠おおわくを定さだめる国防こくぼう権限けんげん法案ほうあんを可決かけつし、トランプ大統領だいとうりょうが掲かかげる「宇宙うちゅう軍ぐん」の創設そうせつを認みとめる一方いっぽう、在ざい韓米かんべい軍ぐんの一方いっぽう的てきな縮小しゅくしょうを規制きせいするなど政府せいふに対にたいして同盟どうめい国こくとの関係かんけいを維持いじするよう求もとめています。

アメリカ議会ぎかい下院かいんは11日にち、2020会計かいけい年度ねんどの国防こくぼう権限けんげん法案ほうあんを賛成さんせい377票ひょう、反対はんたい48票ひょうの賛成さんせい多数たすうで可決かけつしました。

国防こくぼう権限けんげん法ほうは今後こんごの国防こくぼう政策せいさくとそれに必要ひつようとされる予算よさんの大枠おおわくを示しめしたもので、法案ほうあんは陸軍りくぐんや海軍かいぐんなどと同格どうかくの６むっつ目めの軍ぐんとしてトランプ大統領だいとうりょうが掲かかげる「宇宙うちゅう軍ぐん」の創設そうせつを認みとめ、戦費せんぴを含ふくむ予算よさん総額そうがくは、前年度ぜんねんどより200億おくドル余あまり多おおいおよそ7380億おくドル（日本にっぽん円えんで80兆ちょう円えん余あまり）となっています。

また法案ほうあんには、連邦れんぽう政府せいふの予算よさんで中国ちゅうごくの国有こくゆう企業きぎょうから鉄道てつどうやバスの車両しゃりょうを調達ちょうたつすることを禁止きんしする条項じょうこうを盛り込もりこむなど中国ちゅうごくへの対抗たいこう姿勢しせいを鮮明せんめいにしています。

一方いっぽう、法案ほうあんは現在げんざい、韓国かんこくに駐留ちゅうりゅうしている２に万まん8000人にん余あまりのアメリカ軍ぐんの兵士へいしを削減さくげんする際さいには、韓国かんこくや日本にっぽんと協議きょうぎのうえ、事前じぜんに議会ぎかいに報告ほうこくすることを義務ぎむづけ、トランプ政権せいけんが一方いっぽう的てきに在ざい韓米かんべい軍ぐんの縮小しゅくしょうを進すすめることを規制きせいしています。

さらにアメリカ軍ぐんの駐留ちゅうりゅう経費けいひの負担ふたんをめぐり、日本にっぽんなど同盟どうめい国こくを支援しえんするため、これまでの貢献こうけんをまとめた報告ほうこく書しょを議会ぎかいに提出ていしゅつするよう求もとめているほか、アメリカがＮＡＴＯなと-＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうから離脱りだつするために予算よさんを使用しようすることを禁止きんしするなど、政府せいふに対にたいして同盟どうめい国こくとの関係かんけいの維持いじを求もとめています。法案ほうあんは近ちかく上院じょういんでも可決かけつされる見通みとおしで、トランプ大統領だいとうりょうの署名しょめいを経へて年内ねんないにも成立せいりつする方向ほうこうです。

沖縄おきなわの海兵かいへい隊たい・ＧＳＯＭＩＡにも言及げんきゅう

法案ほうあんは、沖縄おきなわに駐留ちゅうりゅうするアメリカ海兵かいへい隊たいの一部いちぶをグアムに移転いてんさせる計画けいかくを含ふくめたインド太平洋たいへいよう地域ちいきの海兵かいへい隊員たいいんの配備はいびについて、有事ゆうじの際さいの対応たいおうに影響えいきょうが出でないかなどをまとめた報告ほうこく書しょを、180日にち以内いないに議会ぎかいに提出ていしゅつするよう求もとめています。また議会ぎかいとして、北朝鮮きたちょうせんによる相次あいつぐミサイルの発射はっしゃについて「地域ちいきの緊張きんちょうを高たかめ、外交がいこう交渉こうしょうにより問題もんだいの解決かいけつを目指めざす精神せいしんに反はんするものだ」と非難ひなんしたうえで、北朝鮮きたちょうせんへの圧力あつりょくと在ざい韓米かんべい軍ぐんの維持いじの必要ひつよう性せいを強調きょうちょうしています。そして北朝鮮きたちょうせんの脅威きょういへの対処たいしょなど、インド太平洋たいへいよう地域ちいきの平和へいわと安定あんていのためには日にち米べい韓かん３さんか国かこくの安全あんぜん保障ほしょう面めんでの連携れんけいが欠かかせないと指摘してきしたうえで、日にち韓かんの軍事ぐんじ情報じょうほう包括ほうかつ保護ほご協定きょうてい＝ＧＳＯＭＩＡについて「維持いじされるべきだ」との考かんがえを示しめしています。