1980年のモスクワオリンピックは東西の冷戦を背景に、日本やアメリカなどが参加をボイコットし、当時の日本代表選手たちは出場がかないませんでした。
JOC=日本オリンピック委員会は、来年の東京オリンピックに向けて、「幻」の代表選手たちにもう一度、光を当てる取り組みを計画していて、21日は当時の代表選手のうち、半数近い82人が都内に集まりました。
当時の代表選手たちが公式に集まるのは初めてで、最初に柔道代表だったJOCの山下泰裕会長が「39年がたって初めて1つの場所に集うことができた。皆さんには何らかの形で、東京オリンピックに関わってもらいたい」とあいさつしました。
会場は同窓会のような雰囲気で、参加した当時の選手たちは、写真撮影しながら思い出話に花を咲かせていました。
JOCは、東京オリンピックの聖火リレーや結団式に参加することや、選手団の公式ウエアを贈ることなどを検討しているということです。
バレーボール女子の代表だった三屋裕子さんは「二度と選手に同じような思いをさせてはいけない。選手たちがよけいなことを考えず、自分のパフォーマンスに専念できるような環境を作っていきたい」と話していました。