海外への
渡航を
禁じられていた
日産自動車の
元会長、カルロス・ゴーン
被告がひそかに
中東のレバノンに
出国した
問題で、ゴーン
元会長とみられる
人物が
首都ベイルートの
空港に
到着した
際、レバノンの
政府関係者が
出迎えに
訪れたということで、
政府内の
一部の
人物が
到着を
事前に
把握していた
可能性があることがわかりました。
日産自動車のゴーン
元会長は、みずからの
報酬を
有価証券報告書に
少なく
記載した
罪などで
起訴され、
保釈中は
海外への
渡航が
禁じられていましたが「
不公正な
日本の
司法から
逃れるためだ」としてひそかに
日本を
出国し、
先月30
日にレバノンに
入国しました。
レバノンの治安当局者によりますと、ゴーン元会長とみられる人物はプライベートジェットでベイルートの空港に降り立つと、VIP用のゲートから入国し、その際、レバノンの政府関係者1人が1台の車で出迎えに訪れたということです。
こうしたことから政府内の一部の人物が、ゴーン元会長の到着を事前に把握していた可能性があることがわかりました。
また一部の地元メディアは、ゴーン元会長が到着後にアウン大統領と非公式に面会したとも伝えていますが、大統領府は否定しています。
レバノンのセルハン暫定法相は、NHKの取材に対し、レバノン政府が手を貸したのではないかとする報道について、「正確さを欠いており、考慮に値しない」として政府ぐるみの関与を強く否定しています。
レバノン政府は今回のゴーン元会長の入国について「合法的だった」としていますが、ICPO=国際刑事警察機構の国際逮捕手配書を受け取っていて、今後、ゴーン元会長に話を聞くなどして必要な捜査を行うとしています。
ゴーン被告 裁判遅れ聞かされ逃走実行か
フランスの公共放送「フランス2」は2日、日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告のレバノンの弁護士の話を伝えました。
ゴーン被告の事件を巡っては先月25日に公判前整理手続きが行われましたが、弁護士によりますと、ゴーン被告はこの日、裁判の開始が遅れているうえ、今後も妻のキャロルさんや子どもと会ったり話したりできないと聞かされたということです。
こうしたことからゴーン被告は、民間の会社の助けを得て日本から出国するという以前から準備してきた計画を実行に移したと伝えています。