スポーツ庁スポーツちょう 新しん長官ちょうかんに河合かわい純一じゅんいち氏し就任しゅうにんへパラ競泳パラきょうえい金きんメダリスト

これは19日じゅうくにち、文部もんぶ科学かがく省しょうが発表はっぴょうしました。

スポーツ庁スポーツちょうの長官ちょうかんは2020年にせんにじゅうねんから室伏むろふし広治ひろじ長官ちょうかんが務つとめていますが、民間みんかんから起用きようされた場合ばあいの任期にんきが最長さいちょうで5年ごねんとなっていることから月">今月こんげつ30日さんじゅうにちの退任たいにんが決きまっていて、河合かわい氏しはその後任こうにんとなります。

河合かわい氏しは静岡しずおか県けん出身しゅっしんの50歳ごじゅっさい。

現役げんえき引退いんたい後ご、2020年にせんにじゅうねんからJPCの委員いいん長ちょうを務つとめ、東京とうきょうパラリンピックなどで日本にっぽん選手せんしゅ団だんの団長だんちょうを担にないました。

スポーツ庁スポーツちょうの長官ちょうかんは、初代しょだいの鈴木すずき大地だいち氏し、2代目にだいめの室伏むろふし長官ちょうかんとこれまでオリンピックの金きんメダリストでしたが、パラリンピアンが就任しゅうにんするのは初はじめてです。

河合かわい氏しは10月じゅうがつ1日ついたち付づけで就任しゅうにんします。

◇河合かわい純一じゅんいち（かわい・じゅんいち）氏し 経歴けいれき

静岡しずおか県けん出身しゅっしんの50歳ごじゅっさい、生うまれたときから目めの病気びょうきがあり、中学ちゅうがく3年生さんねんせいの頃ころに視力しりょくを完全かんぜんに失うしないました。

盲学校もうがっこうの高等こうとう部ぶを卒業そつぎょうしたあとは早稲田わせだ大学だいがくに進すすみ、在学ざいがく中ちゅうの1996年せんきゅうひゃくきゅうじゅうろくねんに行おこなわれたアトランタ大会たいかいでは、金メダルきんめだる2個にこを含ふくむ4個よんこのメダルを獲得かくとくしました。

パラリンピックには2012年にせんじゅうにねんのロンドン大会たいかいまで6大会ろくたいかい連続れんぞくで出場しゅつじょうし、金メダルきんめだる5個ごこを含ふくむ合あわせて21個にじゅういっこのメダルを獲得かくとくし世界せかいで活躍かつやくするパラアスリートの第だい一いち人にん者しゃとして実績じっせきを残のこしました。

現役げんえき引退いんたい後ごは、パラリンピックに出場しゅつじょうした選手せんしゅでつくる「日本にっぽんパラリンピアンズ協会きょうかい」や「日本にっぽんパラ水泳すいえい連盟れんめい」の会長かいちょうを務つとめたほか、2020年にせんにじゅうねんにはJPC＝日本にっぽんパラリンピック委員いいん会かいの委員いいん長ちょうに就任しゅうにんしました。

アスリート出身しゅっしんの経験けいけんを生いかして選手せんしゅの強化きょうかや普及ふきゅうのほか環境かんきょう整備せいびなどを進すすめ、2021年にせんにじゅういちねんに開催かいさいされた東京とうきょうパラリンピックと2022年にせんにじゅうにねんの冬ふゆの北京ぺきんパラリンピックでは団長だんちょうを務つとめるなど、パラリンピック界かいのリーダーの1人ひとりとして存在そんざい感かんを発揮はっきしてきました。

JOC橋本はしもと聖子せいこ会長かいちょう「大変たいへん心強こころづよいパートナー」

JOC＝日本にっぽんオリンピック委員いいん会かいの橋本はしもと聖子せいこ会長かいちょうは「河合かわい氏しはパラリンピックのレジェンドとして、日本にっぽんスポーツ界スポーツかいの強化きょうか・育成いくせい・普及ふきゅうに幅広はばひろく携たずさわってこられ、特とくにオリンピックとパラリンピックの連携れんけいの重要じゅうよう性せいを深ふかく理解りかいされた大変たいへん心強こころづよいパートナーだ」としたうえで「JOCとしては、アスリートの視点してんを大切たいせつにしたそのリーダーシップのもと、スポーツ庁スポーツちょうとより緊密きんみつに連携れんけいし、アスリートとともに、これまで以上いじょうにスポーツスポーツの力ちからを社会しゃかいの力ちからへと生いかしていくべくまい進まいしんしていく」とコメントしています。

JOC桥本圣子会长：“非常可靠的合作伙伴” 日本奥林匹克委员会（JOC）会长桥本圣子表示：“河合先生作为残奥会的传奇人物，长期广泛参与了日本体育界的强化、培养和普及工作，尤其深刻理解奥林匹克与残奥会协作的重要性，是一位非常可靠的合作伙伴。”她还评论道：“作为JOC，我们将在重视运动员视角的领导力下，与体育厅更加紧密地合作，与运动员们一起，比以往更加努力地将体育的力量转化为社会的力量。”

JSPO遠藤えんどう利明としあき会長かいちょう「卓越たくえつした経験けいけんと手腕しゅわんに心こころから期待きたい」

JSPO＝日本にっぽんスポーツ協会スポーツきょうかいの遠藤えんどう利明としあき会長かいちょうは「『スポーツスポーツを通つうじて国民こくみんが生涯しょうがいにわたり心身しんしんともに健康けんこうで文化ぶんか的てきな生活せいかつを営いとなむことができる社会しゃかいの実現じつげん』という大おおきな使命しめいのもと、オリンピックとパラリンピックの一体いったい的てきな推進すいしんや、誰だれもが参加さんかできるスポーツ環境スポーツかんきょうの整備せいび、そしてスポーツスポーツを通つうじた共生きょうせい社会しゃかいの実現じつげんに向むけて、その卓越たくえつしたご経験けいけんとご手腕しゅわんを発揮はっきされることを心こころから期待きたいしている。

JSPO远藤利明会长：“衷心期待其卓越的经验与能力” 日本体育协会（JSPO）会长远藤利明表示：“以‘通过体育实现国民终身身心健康、享有有文化生活的社会’这一重大使命为基础，衷心期待他能充分发挥其卓越的经验和能力，推动奥运会与残奥会的一体化发展，完善人人都能参与的体育环境，并通过体育实现共生社会。”

協会きょうかいとしてもスポーツ庁スポーツちょうとの連携れんけいを一層いっそう強化きょうかし、わが国わがくにのスポーツ推進スポーツすいしんに資しする施策しさくに、引き続ひきつづき、真摯しんし（しんし）に取り組とりくんでいきたい」とコメントしています。

协会也表示，“我们将进一步加强与体育厅的合作，继续真诚地致力于有助于我国体育振兴的各项政策措施。”

林はやし官房かんぼう長官ちょうかん「スポーツ立国スポーツりっこくの実現じつげんに向むけ しっかりとけん引けんいんを」

政府せいふは19日じゅうくにちの閣議かくぎで、スポーツ庁スポーツちょうの長官ちょうかんに河合かわい純一じゅんいち氏しを起用きようする人事じんじを決きめました。

林官房长官表示：“为了实现体育立国，将会切实发挥带头作用。” 政府在19日的内阁会议上，决定任命河合纯一先生为体育厅厅长。

林はやし官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「河合かわい氏しは競技きょうぎ実績じっせき、中学校ちゅうがっこう教員きょういんとしての経験けいけん、日本にっぽんパラリンピック委員いいん会かいでの組織そしきマネジメント経験けいけんなどがあり、スポーツ関連スポーツかんれん施策しさくを総合そうごう的てきに推進すいしんしていく上うえで最さい適任てきにんだと判断はんだんした。

林官房长官在内阁会议后的记者会上表示：“河合先生拥有竞赛成绩、作为中学教师的经验，以及在日本残奥委员会的组织管理经验，我们判断他是全面推进体育相关政策的最佳人选。”

スポーツ立国スポーツりっこくの実現じつげんに向むけて行政ぎょうせいをしっかりとけん引けんいんしてもらいたい」と述のべました。

希望能够切实引领行政工作，实现体育强国的目标。

【解説かいせつ】多様たようなスポーツスポーツの普及ふきゅうに期待きたい

スポーツ庁スポーツちょうの設置せっちから10年じゅうねんを迎むかえる中なか、初はつのパラアスリート出身しゅっしんとして就任しゅうにんする河合かわい氏しには、が寄よせられています。

スポーツ庁スポーツちょうは障害しょうがい者しゃスポーツスポーツに関かんする事業じぎょうが厚生こうせい労働ろうどう省しょうから文部もんぶ科学かがく省しょうに移うつされた次つぎの年としの2015年にせんじゅうごねんに新設しんせつされ「オリンピックとパラリンピックの一体いったい的てきな強化きょうか」が掲かかげられていました。

こうした大おおきな施策しさくの実現じつげんを目指めざすなか、関係かんけい者しゃによりますと河合かわい氏しは長官ちょうかん候補こうほの1人ひとりとして、かねてから名前なまえが挙あがっていたということです。

パラリンピックの金きんメダリストというアスリートの実績じっせきだけでなく、JPC＝日本にっぽんパラリンピック委員いいん会かいの委員いいん長ちょうや、日本にっぽんスポーツ振興スポーツしんこうセンターの研究けんきゅう員いんなどを務つとめた経験けいけんは、スポーツ界スポーツかいで高たかく評価ひょうかされていました。

またスポーツ団体スポーツだんたいの幹部かんぶの1人ひとりは、河合かわい氏しの長官ちょうかん就任しゅうにんでパラスポーツだけにとどまらず、ことし11月じゅういちがつに日本にっぽんで初はじめて開ひらかれる聴覚ちょうかく障害しょうがい者しゃの国際こくさい大会たいかい、デフリンピックや知的ちてき障害しょうがい者しゃの国際こくさい大会たいかい、スペシャルオリンピックスなど、多様たようなスポーツスポーツの普及ふきゅうや振興しんこうを推し進おしすすめる大おおきな機会きかいにするべきだと指摘してきしています。

パラスポーツは、自国じこく開催かいさいとなった2021年にせんにじゅういちねんの東京とうきょうパラリンピックを契機けいきに認知にんち度どが大おおきく向上こうじょうしたほか、ナショナルトレーニングセンターの活用かつようや、障害しょうがいのクラス分わけの研究けんきゅうなど選手せんしゅをサポートする体制たいせい作づくりが進すすみ、パリ大会たいかいでも多おおくのメダルを獲得かくとくしました。

パラスポーツの草分くさわけ的てきな存在そんざいとして大おおきな貢献こうけんをしてきた河合かわい氏しが、今度こんどはスポーツ行政スポーツぎょうせいのトップとして、いかにして幅広はばひろくスポーツスポーツの価値かちを高たかめていくのか、大おおきな注目ちゅうもくと期待きたいが寄よせられています。