マスク売れ行うれゆき大幅おおはば増ぞうで品薄しなうす状態じょうたいも 消費しょうひ者しゃ庁ちょう「冷静れいせいな対応たいおうを」

このうち、東京とうきょう 渋谷しぶや区く宇田川うだがわ町まちのドラッグストアでは、マスクの売れ行うれゆきが例年れいねんのおよそ５ご倍ばいに伸のびています。

29日にちは朝あさの開店かいてん時じに並ならべていたマスクやアルコール消毒しょうどく剤ざいが午前ごぜん中ちゅうにはほぼ売り切うりきれ、昼ひるすぎに入荷にゅうかした箱入はこいりのマスク50箱はこを店員てんいんが補充ほじゅうすると、棚たなに並ならべるそばから次々つぎつぎと売うれていきました。

中なかには並ならべてから５ご分ふんもたたないうちに売り切うりきれる商品しょうひんもあり、店みせによりますと、こうした状態じょうたいは中国ちゅうごくの旧きゅう正月しょうがつ「春節しゅんせつ」の大型おおがた連休れんきゅうに入はいる頃ころから続つづいているということです。

箱入はこいりマスクを10箱はこほど購入こうにゅうした中国人ちゅうごくじん留学生りゅうがくせいの24歳さいの女性じょせいは、「たくさんマスクを買かいましたが、これは福建ふっけん省しょうにいる家族かぞくや友達ともだちに送おくるつもりです」と話はなしました。

三さん千里せんり薬品やくひん 宇田川うだがわ店てんの砂本すなもと一紀かずのり店長てんちょうは「補充ほじゅうする商品しょうひんが到着とうちゃくすると、どこからか人ひとが現あらわれてばっと売り切うりきれる状況じょうきょうです。マスクの問屋とんややメーカーにも問い合といあわせていますが、品薄しなうすだということで困こまっています」と話はなしていました。

各かくメーカー 増産ぞうさんも一部いちぶで供給きょうきゅう遅おくれも

マスクの需要じゅようが大幅おおはばに増ふえ、大手おおてメーカーは増産ぞうさんなどの対応たいおうを取とっています。ただメーカーの中なかには、相次あいつぐ注文ちゅうもんに対応たいおうが追おいつかないところも出でています。

このうち、大手おおて日び用品ようひんメーカーのユニ・チャームゆにちゃ-むでは、１月いちがつ中旬ちゅうじゅん以降いこう、取引とりひき先さきからの注文ちゅうもんが相次あいつぎ、現在げんざいも例年れいねんの２に倍ばいから３さん倍ばい程度ていどの注文ちゅうもんが届とどく状態じょうたいが続つづいているということです。

この会社かいしゃはマスクを生産せいさんしている工場こうじょうをすでに24時間じかん体制たいせいにして増産ぞうさんを続つづけていますが、対応たいおうが追おいつかず、一部いちぶで商品しょうひんの供給きょうきゅうが遅おくれるケースも出でているということです。

このため、会社かいしゃは当初とうしょ、今月こんげついっぱいの予定よていとしていた24時間じかん体制たいせいでの生産せいさんを２月にがつ以降いこうも続つづけるかどうか、検討けんとうを始はじめているということです。

また製薬せいやく会社かいしゃの興和こうわも、１月いちがつ中旬ちゅうじゅんから従業じゅうぎょう員いんを増ふやすとともに、工場こうじょうの稼働かどう時間じかんを延のばしてマスクを増産ぞうさんしていますが、一部いちぶで商品しょうひんの供給きょうきゅうが間に合まにあっていない状況じょうきょうだということです。

さらに医薬品いやくひんメーカーの玉川たまがわ衛まもる材ざいは、例年れいねんの５ご倍ばい以上いじょうの注文ちゅうもんが来きているということで、準備じゅんびが整ととのい次第しだい、日本にっぽん向むけなどにマスクを生産せいさんしている中国ちゅうごく・上海しゃんはいの工場こうじょうで増産ぞうさん体制たいせいに入はいるとしています。

マスクの販売はんばい始はじめるデパートも

都内とないのデパートではふだんは取り扱とりあつかっていないマスクの販売はんばいを始はじめました。

東京とうきょう 池袋いけぶくろの東武とうぶ百貨店ひゃっかてんは、これまでマスクは販売はんばいしていませんでしたが、需要じゅようが増ふえていることから、28日にちから婦人ふじん雑貨ざっか売り場うりばや免税めんぜいカウンターでマスクの販売はんばいを始はじめました。

29日にち午後ごごにはおよそ3000枚まいのマスクが届とどき、従業じゅうぎょう員いんがカウンターの横よこに設もうけた売り場うりばに商品しょうひんを補充ほじゅうしていました。

東武とうぶ百貨店ひゃっかてん広報こうほう部ぶの本村もとむら早苗さなえ課長かちょうは「マスクが足たりないという話はなしもあったので、急いそいで仕入しいれました」と話はなしています。

消費しょうひ者しゃ庁ちょう「冷静れいせいな対応たいおうを」

新型しんがたコロナウイルスに備そなえ、国内こくないでもマスクの需要じゅようが高たかまっていることについて、消費しょうひ者しゃ庁ちょうは今後こんごも安定あんていした供給きょうきゅうが続つづく見通みとおしだとして、冷静れいせいな対応たいおうを呼よびかけています。

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんを防ふせぐ対策たいさくには手洗てあらいの徹底てっていやマスクの着用ちゃくようなどが推奨すいしょうされていて、マスクについては、海外かいがいから多おおくの観光かんこう客きゃくが訪おとずれる観光かんこう地ちなどの一部いちぶの店舗てんぽでは、品薄しなうすになるところもあるなど需要じゅようが高たかまっています。

消費しょうひ者しゃ庁ちょうによりますと、今いまの時点じてんでは、全国ぜんこく的てきに品薄しなうすになったり価格かかくが著いちじるしく高騰こうとうしたりするなどの状況じょうきょうにはなっていないということです。

また28日にち、厚生こうせい労働ろうどう省しょうや経済けいざい産業さんぎょう省しょうが関係かんけい団体だんたいに対にたいし、マスクを増産ぞうさんするよう要請ようせいを行おこなったことなどから、今後こんごも安定あんていした供給きょうきゅうが続つづく見通みとおしだとしています。

消費しょうひ者しゃ庁ちょうの伊藤いとう明子あきこ長官ちょうかんは「マスクについては、いたずらに心配しんぱいする状況じょうきょうではないと思おもっているが、引き続ひきつづき注視ちゅうししていきたい。消費しょうひ者しゃの皆みなさんには冷静れいせいに対応たいおうしてもらいたい」と話はなしています。