東北新社の
中島信也社長の
国会での
答弁などによりますと
東北新社側がBS4K
放送の
認定に
外資規制違反の
おそれが
あることに
気付いたのは
平成29
年8
月4
日。
きっかけになったのはその1週間前の平成29年7月28日に東北新社が公表した衛星放送事業の再編計画です。
東北新社はこの日、グループ会社などからCS放送の3つのチャンネルを継承することを取締役会で決議し、公表していましたが、その申請作業などの過程で外資規制違反のおそれに気付いたということです。
これを受けて東北新社は、8月16日、CS放送の3チャンネルを継承する事業を中止し、子会社に継承させる方針に変更したことを公表しました。
そして2週間後の9月1日に、100%子会社の「東北新社メディアサービス」を設立し、9月5日には、総務省の認定を受けていたBS4K放送事業をこの子会社に継承すると発表しました。
東北新社は子会社への継承を総務省に申請したあとの段階でも依然として外資比率が20%を超え違法状態が続いていましたが、認定は取り消されず、総務省は平成29年10月13日、CS放送3チャンネルとBS4K放送の「ザ・シネマ4K」の合わせて4チャンネルについて「東北新社メディアサービス」に継承することを認可しました。
この決裁には当時、衛星・地域放送課長だった井幡晃三放送政策課長も関わり当時、情報流通行政局長だった山田真貴子元内閣広報官が決裁者のトップでした。
この問題を受けて総務省は今月1日付けで子会社が継承しているBS4K放送の「ザ・シネマ4K」の認定を取り消しています。
食い違う説明
総務省は
外資規制違反の
状況をいつ
認識したのか。
総務省と
東北新社側の
説明は
食い違っています。
東北新社の
中島信也社長の
国会での
答弁などによりますと
外資規制違反の
おそれが
あることに
気付いたのは
子会社にBS4K
放送の
認定を
継承する
前の
平成29
年8
月4
日で、
その5
日後の8
月9
日ごろ、
東北新社の
前執行役員が
当時、
総務省担当局の
総務課長だった
鈴木信也総合通信基盤局電波部長と
面談し、
外資規制違反のおそれがあることを
報告したと
説明しています。
その経緯については当時、衛星放送の許認可を担当する衛星・地域放送課長だった井幡晃三 放送政策課長が休暇中だったため鈴木氏に報告したとしていて、中島社長は「違法状態を解消するためその席上で子会社に継承するというアイデアをこちらから出した」などと説明しています。
調査報告書でも8月9日に会社の前取締役が部下に送ったメールに「外資規制に関して前執行役員が総務省に内々にヒアリングした結果、東北新社は認定を持つことができないということだった」などと記されているとしていて8月9日までに当時の総務課長に外資規制抵触の可能性について何らかの報告を行ったと認定するのが合理的だとしています。
これに対し当時の総務課長だった鈴木氏はことし3月16日の国会答弁で「あいさつに来られたかもしれないが外資規制違反のような重要な話を聞いていたら覚えているはずで、報告を受けた事実の記憶は全くない」と説明しています。
また報告書によりますと、
東北新社の
前執行役員や
前取締役が
平成29
年8
月18
日に
衛星放送の
許認可を
担当する
衛星・
地域放送課長と
面会しています。
その2日前、東北新社はCS放送の3チャンネルを継承する事業を中止し、子会社に継承させる方針に変更したことを公表していました。
当時の衛星・地域放送課長は井幡氏で報告書では「前執行役員らが当時の課長に外資規制への抵触を前提とした子会社への承継について、何らかの報告・相談を行ったと認定することが合理的だ」としています。
その根拠としてメールのやり取りの記録や霞が関にタクシーで移動した交通費の精算などをあげていて、面会後の8月21日に送信された社内のメールには、課長から前執行役員が「4Kの承継も速やかにやってほしい」という連絡を受けたなどと記されているとしています。
また顧問弁護士が子会社への継承について「総務省は問題にしていないのか」とメールで質問したのに対し会社側は「総務省に問題ない旨確認を得ている」と返信していたとしています。
一方、総務省の吉田博史情報流通行政局長はことし3月17日の国会答弁で、井幡氏ら課長級以上の職員に確認した結果として「いずれも外資規制に抵触する可能性があるという報告を東北新社から受けた記憶はないということだ」と説明しています。
総務省 報告書受け調査進める
関係者によりますと、
総務省は、
先月末に
東北新社側から
調査報告書の
概要について
連絡を
受け、
省内で
調査を
進めています。
具体的には、
新たに
明らかになった
総務省の
幹部職員と
会社側の20
件の
会食について、
名前があがっている6
人の
幹部職員にヒアリングを
行うなどして、
違法な
接待か
どうかを
調べています。
また、接待などによって行政がゆがめられたことがなかったか検証を行っている第三者委員会は、外資規制違反問題をめぐり、総務省側が事前に違反の事実を認識していたかどうかについても調査しています。
東北新社の調査報告書では、会社に残っていたメールなどから「総務省の当時の課長2人に対し、会社側が何らかの報告を行っていたと認定することが合理的だ」と結論づけていて、この2人に対し、第三者委員会は、ヒアリングを行っているということです。
関係者によりますと、2人はともに「東北新社側から、外資規制に違反していることを事前に聞いた記憶はない」と説明しているということで、双方の主張が真っ向から食い違う中、第三者委員会がどのような結論を出すかが焦点となっています。
総務省は、内部調査と第三者委員会の検証の結果を、来月上旬に取りまとめ公表する方向で調整しています。
加藤官房長官「総務省で調査・検証を」
加藤官房長官は、24
日の
午後の
記者会見で「
東北新社の
特別調査委員会による
調査報告書が
公表されたことは
承知しているが、
詳細な
内容は
把握していない。
総務省職員と
東北新社役員との
会食、
同社の
外資規制違反の
問題などについて
報告されたと
承知している」と
述べました。
そのうえで「
現在、
総務省では、
検証委員会を
立ち
上げ、
東北新社に関する外資規制違反の
問題についての
検証を
行うとともに、
倫理規程違反の
会食について、
徹底的な
調査が
進められていると
承知している。
今回の
東北新社側の
報告の
中身も
念頭におきながら
総務省において
しっかり調査、
検証を
進めてもらいたい」と
述べました。
立民 福山幹事長「真実の調査報告を」
立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し「これだけ総務省幹部などとの会食があったということは、接待が常態化していたということだ。こうした接待に、菅総理大臣の長男がどの程度関わっていたのか、しっかり確認をしていきたい。外資規制違反と接待のつながりも含め、今後、総務省が真実の調査報告を出すよう強く求めていきたい」と述べました。
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