へその緒などから
採る「
さい帯血」を
白血病などの
患者に
移植する「
さい帯血移植」の
実施が、
これまでの
通算で
全国で2
万例を
超えたことが
分かりました。
新型コロナウイルスの
影響で
骨髄移植が
難しく
なるなかで、
希望する
人が
増え、
去年1
年間は
過去、
最も多かったということです。
さい帯血は、
へその緒と
胎盤に
含まれる
血液で、
全国に6
か所ある公的な「
さい帯血バンク」と
提携する97の
医療機関で
採取され、
白血病などの
患者に
移植する
治療に
使われています。
日本赤十字社によりますと、さい帯血移植は日本では1997年に初めて行われ、17日で2万例を超えたことが分かりました。
白血病などの治療では主に骨髄移植が行われてきましたが、去年は新型コロナの影響で、医療機関を訪れて骨髄を提供してもらうことが難しくなっているため、保存されているさい帯血を使った移植を希望するケースが増え、さい帯血移植の件数は1年間で1496件と、過去最多になったということです。
一方、コロナ禍で出産数が減る傾向にあり、さい帯血を安定的に確保することが課題となっています。
愛知県瀬戸市にある「中部さい帯血バンク」の松本加代子採取推進部長は「さい帯血移植の成績は年々上がっていて、コロナの影響もあり、ますます重要性が高まると思う。採取する医療機関を増やして、さい帯血を確保していきたい」と話しています。