日本新闻: 「本能寺の変」後の柴田勝家直筆の書状見つかる

「本能寺ほんのうじの変へん」後ごの柴田しばた勝家かついえ直筆じきひつの書状しょじょう見みつかる

Nov 16, 2018 12:11

Furigana

明智あけち光秀みつひでが織田おだ信長のぶながを討うった「本能寺ほんのうじの変へん」の８はち日にち後ごに、信長のぶながの重臣じゅうしんとして知しられる柴田しばた勝家かついえが織田おだ方かたに宛あてた直筆じきひつの書状しょじょうが新潟にいがた県けん新発田しばた市しで見みつかりました。光秀みつひでの討伐とうばつに出遅でおくれた勝家かついえが、当時とうじ、京都きょうとから大阪おおさかに展開てんかいしていた光秀みつひでの居場所いばしょを正確せいかくに把握はあくできていなかったことがうかがえる内容ないようで、専門せんもん家かは「本能寺ほんのうじの変へん直後ちょくごの勝かち家かの情報じょうほう収集しゅうしゅうの水準すいじゅんがわかる貴重きちょうな記録きろくだ」と指摘してきしています。今回こんかい見みつかった書状しょじょうは、本能寺ほんのうじの変へんの８はち日にち後ごの天正てんしょう10年ねん６月ろくがつ10日にち、今いまの福井ふくい市しの居城きょじょうにいた柴田しばた勝家かついえが、織田おだ方かたの武将ぶしょう、溝口みぞぐち半はん左衛門さえもんに宛あてて書かいたものです。

郷土きょうど史しに詳くわしい新潟にいがた大学だいがくの冨澤とみざわ信明のぶあき名誉めいよ教授きょうじゅが新発田しばた市しの溝口みぞぐち家かに残のこる歴史れきし資料しりょうの中なかから見みつけました。

書状しょじょうの冒頭ぼうとうには、「天下てんかの形勢けいせいは致し方いたしかたないことで言語げんごに絶ぜっするばかりだ」と、本能寺ほんのうじの変へんについて勝家かついえの驚おどろきのことばが記しるされています。そして明智あけち光秀みつひでが、拠点きょてんとしていた江え州しゅう、今いまの滋賀しが県けんにいるとみて、当時とうじの大だい坂さかにいた織田おだ方かたの重臣じゅうしん、丹羽にわ長秀ながひでと連携れんけいして光秀みつひでを討伐とうばつする計画けいかくを明あきらかにしています。

調査ちょうさにあたった専門せんもん家かによると、本能寺ほんのうじの変へんのあと勝かち家かが光秀みつひでの居場所いばしょに言及げんきゅうしたものが見みつかったのは初はじめてで、光秀みつひで討伐とうばつに出遅でおくれた勝家かついえが当時とうじ、京都きょうとから大阪おおさかに展開てんかいしていた光秀みつひでの動うごきを把握はあくできていなかったことがうかがえます。

調査ちょうさにあたった三重みえ大学だいがくの藤田ふじた達生たつお教授きょうじゅは「本能寺ほんのうじの変へんのあとの勝かち家かの情報じょうほう収集しゅうしゅうの水準すいじゅんがわかる貴重きちょうな記録きろくだ。今後こんごは、そうした状況じょうきょうのなかでなぜ、豊臣とよとみ秀吉ひでよしが光秀みつひで討伐とうばつに素早すばやく動うごけたのかという点てんに関心かんしんが高たかまるのではないか」と話はなしています。