アメリカの
トランプ大統領が、
政権を
支える大統領首席補佐官など人事の
刷新を
進めています。
先月の
中間選挙の
結果、
野党・
民主党に
議会下院の
多数派を
奪われ、
1月から
新たな
連邦議会が
始まるのを
前に、
忠誠心が
強い人材を
登用して
難局を
乗り切るねらいが
あるものとみられます。
トランプ大統領は
8日、ケリー
大統領首席補佐官が
年末までに
辞任することを
明らかにしました。
ケリー氏はトランプ大統領に不満を持つと伝えられていました。
前の日の7日には、いわゆるロシア疑惑の捜査をめぐってトランプ大統領との関係が悪化したと指摘された末、先月解任されたセッションズ司法長官の後任に、バー氏を指名しました。
さらにヘイリー国連大使の後任に、国務省のナウアート報道官を指名しました。
またアメリカ軍を指揮するマティス国防長官の交代も取り沙汰されています。
トランプ大統領は8日、アメリカ軍の制服組の新たなトップに陸軍のミリー参謀総長を指名しました。
マティス国防長官は別の人材の起用を考えていたとされ、政権内でマティス氏の影響力が低下しているという見方も伝えられています。
このほか、不法移民対策などを担当するニールセン国土安全保障長官、それにジンキ内務長官などが交代する可能性も報じられています。
トランプ政権は、先月の中間選挙の結果、野党・民主党に議会下院の多数派を奪われ、来年1月にねじれの状態の新たな連邦議会が始まります。
しかも、大詰めを迎えているとされるロシア疑惑の捜査への対応や、貿易や安全保障をめぐる中国との対立など課題が山積みとなっています。
こうした中で、人事の刷新を進めて政策が近く忠誠心が強い人材を登用することで難局を乗り切り、2年後の大統領選挙での再選を目指すねらいがあるものとみられます。