ケフィア事業じぎょう振興しんこう会かい 高齢こうれい者しゃにパンフレット送おくり資金しきん集あつめか

警視庁けいしちょうは、去年きょねん２月にがつから６月ろくがつにかけて、60代だいの女性じょせいなど４よん人にんからおよそ310万まん円えんを違法いほうに集あつめたとして６ろく日にち、出資法しゅっしほう違反いはんの疑うたがいで本社ほんしゃを捜索そうさくしました。

関係かんけい者しゃによりますと、会社かいしゃはもともと食品しょくひんの通信つうしん販売はんばいを行おこなっていて、その顧客こきゃくの高齢こうれい者しゃを中心ちゅうしんに、投資とうしを呼よびかけるパンフレットを送おくりつけていたということです。

投資とうしの勧誘かんゆうは破産はさん手続てつづきが開始かいしされる直前ちょくぜんまで行おこなわれ、顧客こきゃくからの問い合といあわせに対にたいしては「法的ほうてきな問題もんだいはない」などと説明せつめいしていたということです。

警視庁けいしちょうは、違法いほうな資金しきん集あつめを繰り返くりかえしていたとみて、関係かんけい者しゃから話はなしを聞きくなどして捜査そうさしています。

ケフィア事業じぎょう振興しんこう会かいとは

ケフィア事業じぎょう振興しんこう会かいは、もともと通信つうしん販売はんばい会社かいしゃとして食品しょくひんの販売はんばいを行おこなっていましたが、10年ねんほど前まえから干し柿ほしがきやヨーグルトなどの加工かこう食品しょくひんのオーナーになれば半年はんとしほどで満期まんきを迎むかえた際さいに10％前後ぜんごの利子りしをつけて払い戻はらいもどすとうたって資金しきんを集あつめていました。

しかし、おととしから支払しはらいが滞とどこおりはじめ、国民こくみん生活せいかつセンターによりますと全国ぜんこくからおよそ4400件けんの相談そうだんが寄よせられています。

また、契約けいやくした人ひとの平均へいきん年齢ねんれいは69歳さいと高齢こうれい者しゃが中心ちゅうしんで、１いち人にん当あたりの支払しはらい額がくの平均へいきんは400万まん円えんほどだということです。

関係かんけい者しゃによりますと契約けいやくした人ひとは全国ぜんこくでおよそ３さん万まん人にんにのぼるとみられています。

去年きょねんには資金繰しきんぐりに行き詰いきづまってグループ企業きぎょう27社しゃを含ふくめて破産はさん手続てつづきが開始かいしされ、負債ふさい総額そうがくは1000億おく円えんを超こえるということです。

また、被害ひがい対策たいさく弁護べんご団だんが結成けっせいされて一部いちぶの契約けいやく者しゃは支払しはらった代金だいきんの返還へんかんなどを求もとめる訴うったえを起おこしています。

契約けいやくした70歳さい女性じょせい「絶対ぜったい許ゆるせない」

東京とうきょう都内とないに住すむ70歳さいの女性じょせいは、ケフィアと契約けいやくを結むすび、これまでに合あわせて1100万まん円えん余あまりを支払しはらいました。

投資とうしを持もちかけるパンフレットが自宅じたくに届とどいたのがきっかけだったということで、１いち口くち５ご万まん円えんから始はじめられ、利子りしも高たかかったことから、老後ろうごの資金しきんにするつもりだったということです。

当初とうしょは利子りしの支払しはらいも行おこなわれていたということですが、おととしから「会社かいしゃのシステムが変かわった」などとして支払しはらいが滞とどこおるようになったと言いいます。

女性じょせいは「悔くやしいです。お金おかねを支払しはらったのは自分じぶんのせいでもありますが、支払しはらいをせずに逃にげようという姿勢しせいは絶対ぜったい許ゆるせないです」と話はなしています。

被害ひがい対策たいさく弁護べんご団だん「詐欺さぎ性せい強つよく悪質あくしつ」

ケフィア事業じぎょう振興しんこう会かいの被害ひがい対策たいさく弁護べんご団だんは、６ろく日にちの捜索そうさくを受うけて会見かいけんを開ひらきました。

この中なかで弁護べんご団だんの団長だんちょうの紀藤きとう正樹まさき弁護士べんごしは「グループ企業きぎょう全体ぜんたいで出資しゅっしの勧誘かんゆうを行おこなっており、それが被害ひがいの拡大かくだいにつながった」と指摘してきしたうえで「利子りしなどの支払しはらいが難むずかしくなってからも破産はさんする直前ちょくぜんまで資金しきんを集あつめており、詐欺さぎ性せいが強つよく悪質あくしつだ」と述のべて非難ひなんしました。