東京とうきょう五輪ごりんへ 聖火せいかリレーのリハーサル始はじまる

開催かいさいまで１いちか月かげつ余あまりとなる中なか、大会たいかい組織そしき委員いいん会かいや東京とうきょう都と、それに車くるまの隊列たいれつを組くむスポンサー企業きぎょうなどが15日にち、東京とうきょう 多摩たま地域ちいきの実際じっさいのルートを使つかって、本番ほんばんを想定そうていしたリハーサルを実施じっししています。

羽村はむら市しでは毎日まいにち実施じっしされる出発しゅっぱつ式しきのリハーサルが行おこなわれ、車くるまの隊列たいれつが整ととのわないことなどを理由りゆうに開始かいしが当初とうしょの予定よていより15分ふん以上いじょう遅おくれましたが、桜さくらをモチーフにした本物ほんもののトーチを持もったランナーが聖火せいかをトーチに移うつす段取だんどりなどを確認かくにんしたあと、市民しみんや関係かんけい者しゃが見守みまもる中なか、公道こうどうに走り出はしりだしていきました。

今回こんかいのリハーサルはトーチに火ひをともさずに行おこなわれていますが、公道こうどうを通行止つうこうどめにするなど、ほぼ本番ほんばんと同おなじ態勢たいせいで行おこなわれ、ランナーがおよそ30台だいの車くるまとともに長ながい隊列たいれつを組くんでゆっくりと走はしりました。

本番ほんばんでは全国ぜんこくでその土地とちにゆかりのある著名ちょめいな人ひとたちが聖火せいかランナーに選えらばれています。

15日にちは聖火せいかリレーの公式こうしきアンバサダーの１いち人にんで女優じょゆうの石原いしはらさとみさんが走はしり、警備けいびが十分じゅうぶんかなどを確認かくにんしました。

羽村はむら市しではおよそ800メートルの区間くかんでリハーサルが行おこなわれ、一帯いったいでは２に時間じかん近ちかくにわたって交通こうつう規制きせいがかけられ、トラブルがないかなども確認かくにんしていました。

リハーサルは15日にち午後ごごも国分寺こくぶんじ市しと八王子はちおうじ市しで行おこなわれ、組織そしき委員いいん会かいは本番ほんばんに向むけて課題かだいを洗い出あらいだすことにしています。

聖火せいかリレーの実施じっし方法ほうほうは

最近さいきんのオリンピックの聖火せいかリレーは、ランナーとともにスポンサー企業きぎょうなどの車くるまの隊列たいれつが走はしる大だい規模きぼな形式けいしきで行おこなわれていて、東京とうきょう大会たいかいでも同様どうようの形式けいしきで実施じっしされます。

聖火せいかリレーの一いち日にちは午前ごぜん10時じごろに始はじまり、ランナーは１いち人にん当あたりおよそ200メートルの距離きょりを、トーチを掲かかげながら２に分ふんほどかけてゆっくりと走はしります。

ランナーが次つぎのランナーのトーチに聖火せいかを移うつす場面ばめんを「トーチキス」と言いい、ランナーは思い思おもいおもいのポーズでトーチキスを行おこないます。

自治体じちたい間かんなど離はなれた場所ばしょに移動いどうするときは聖火せいかを専用せんようのランタンに入いれて車くるまで移動いどうします。

また、ルートのうち離島りとうなどの遠隔えんかく地ちのほか、文化財ぶんかざいや豊ゆたかな自然しぜんなどその地域ちいきを代表だいひょうする特徴とくちょうのある場所ばしょでは、車くるまの隊列たいれつが通とおれなかったり、聖火せいかを運はこぶのに時間じかんがかかったりすることから、あらかじめ運はこんでおいた元もとの火ひから分わけた火ひを活用かつようし、小しょう規模きぼの態勢たいせいでリレーを行おこなうことが認みとめられています。

そして、一いち日にちの最後さいごの市区しく町村ちょうそんでは聖火せいかの到着とうちゃくを祝いわう「セレブレーション」と呼よばれるイベントが開ひらかれ、午後ごご８はち時じごろに終了しゅうりょうする予定よていです。

今回こんかいのリハーサルでは、午前ごぜん中ちゅうの羽村はむら市しで出発しゅっぱつ式しきから聖火せいかリレーのスタートを、午後ごごの国分寺こくぶんじ市しで車くるまの隊列たいれつが通とおれない場所ばしょでの小しょう規模きぼの態勢たいせいでのリレーを、夕方ゆうがたの八王子はちおうじ市しで聖火せいかの到着とうちゃくを祝いわう「セレブレーション」などをテストします。

本番ほんばんはどこを通とおるの？

東京とうきょうオリンピックの聖火せいかリレーは来月らいげつ26日にち、福島ふくしまでの原発げんぱつ事故じこの廃はい炉ろ作業さぎょうの拠点きょてんとなったサッカー施設しせつ「Ｊじぇいヴィレッジ」から始はじまり、岩手いわて県けん陸前りくぜん高田たかだ市しで東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの津波つなみに流ながされずに残のこった「奇跡きせきの一本松いっぽんまつ」や、３さん年ねん前まえの熊本くまもと地震じしんで大おおきな被害ひがいを受うけた「熊本くまもと城じょう」など、全国ぜんこくで災害さいがいからの復興ふっこうを目指めざす場所ばしょを通とおります。

また、広島ひろしま県けんの宮島みやじまにある「厳島いつくしま神社じんじゃ」や「富士山ふじさん」などの世界せかい遺産いさん、兵庫ひょうご県けんの「姫路城ひめじじょう」や山口やまぐち県けん岩国いわくに市しの「錦帯橋きんたいきょう」などの歴史れきし的てきな建造けんぞう物ぶつ、それに1998年ねんの長野ながのオリンピックで日本にっぽん勢ぜいが活躍かつやくした「白馬はくばジャンプ競技きょうぎ場じょう」や、1964年ねんの東京とうきょうオリンピックで東洋とうようの魔女まじょとして注目ちゅうもくされたバレーボールなどの会場かいじょうとなった「駒沢こまざわオリンピック公園こうえん」など、オリンピックゆかりの地ちもめぐることになっています。

“走はしる警備けいび”のリハーサルも

リハーサルでは、聖火せいかランナーの周まわりを囲かこむように「セキュリティーランナー」と呼よばれる警視庁けいしちょうの警察官けいさつかん７なな人にんが伴走ばんそうし、警戒けいかいに当あたりました。

警視庁けいしちょうのセキュリティーランナーは、マラソンの経験けいけん者しゃなど走はし力ちからに優すぐれた機動きどう隊員たいいんから選抜せんばつされています。

このうち１いち人にんは目線めせんの位置いちに「ウエアラブルカメラ」を装着そうちゃくして、画像がぞうを送おくりながら走はしっていました。

沿道えんどうでは、警察官けいさつかんが立たって不審ふしんな人物じんぶつがいないか警戒けいかいしたほか、交差点こうさてんでは車くるまで突入とつにゅうするテロを防ふせぐための機材きざいを設置せっちしたり、大型おおがたの車両しゃりょうで道路どうろをふさいだりしていました。

このほか、テロなどが起おきた際さいに銃器じゅうきで対応たいおうする部隊ぶたいや、不審ふしんなドローンに対処たいしょする専門せんもん部隊ぶたいも配置はいちされたということです。

平成へいせい20年ねんに北京ぺきんオリンピックの聖火せいかリレーが行おこなわれた長野ながのでは、当時とうじ、チベット問題もんだいをめぐる中国ちゅうごく政府せいふへの抗議こうぎ活動かつどうが行おこなわれ、発煙はつえん筒とうが投げ込なげこまれるなどのトラブルが起おきました。

警視庁けいしちょうは15日にちのリハーサルをもとに課題かだいを検証けんしょうし、沿道えんどうの観客かんきゃくからの見みやすさなどにも配慮はいりょした警備けいびをさらに検討けんとうすることにしています。