新型コロナウイルスの
感染拡大の
影響による
金融市場の
動揺を
抑えるため、
アメリカの
中央銀行にあたる
FRB=
連邦準備制度理事会は、
3日、
緊急の
利下げを
決めました。
FRBでは、
追加の
利下げも
辞さない
構えですが、
株価は
不安定な
動きを
続けていて
先行きは
不透明となっています。
FRBは
3日、
臨時で
開いた
会合で、
緊急の
追加利下げに
踏み切ることを
決めました。
臨時会合による利下げは、いわゆるリーマンショック以来およそ11年半ぶりで、利下げの幅は0.5%と通常より大きく、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中での異例の対応となりました。
しかし、前日に過去最大の上昇を記録したニューヨーク株式市場では、3日の取り引きでダウ平均株価は、利下げの決定を受けいったん急上昇したものの、その後は大きく値下がりし、終値は785ドルの大幅な下落でした。
市場では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響への懸念がむしろ強まり、さらなる利下げへの期待も出ています。
FRBのパウエル議長は、利下げ決定後の記者会見で「あらゆる方策を活用し、今後も適切に行動する」と述べ、状況しだいでは、追加の利下げを含む新たな対応も辞さない構えです。
ただ、3日の金融市場の動きは、ウイルスの感染拡大という先を見通しにくい事態に直面した際の政策対応の難しさを示したとも言え、FRBは難しいかじ取りを迫られています。