日本新聞: 障害者19人殺害事件午後１時半から判決

障害しょうがい者しゃ19人にん殺害さつがい事件じけん午後ごご１いち時半じはんから判決はんけつ

Mar 16, 2020 11:03 4

Furigana

相模原さがみはら市しの知的ちてき障害しょうがい者しゃ施設しせつで入所にゅうしょ者しゃ19人にんを殺害さつがいした罪つみなどに問とわれ死刑しけいを求刑きゅうけいされた植松うえまつ聖きよし被告ひこくに対にたいし、午後ごご１いち時半じはんから横浜よこはま地方ちほう裁判所さいばんしょで判決はんけつが言い渡いいわたされます。午前ごぜん中ちゅうに行おこなわれた傍聴ぼうちょう席せきの抽ちゅうせんには多おおくの人ひとが訪おとずれ高たかい関心かんしんを集あつめる中なか、裁判所さいばんしょがどのような判断はんだんを示しめすか注目ちゅうもくされます。相模原さがみはら市しの知的ちてき障害しょうがい者しゃ施設しせつ「津久井つくいやまゆり園えん」の元もと職員しょくいん、植松うえまつ聖きよし被告ひこく（30）は平成へいせい28年ねん７月しちがつ、入所にゅうしょ者しゃ19人にんを殺害さつがいした罪つみなどに問とわれました。

判決はんけつは午後ごご１いち時半じはんから横浜よこはま地方ちほう裁判所さいばんしょで言い渡いいわたされる予定よていで、午前ごぜん中ちゅう、裁判所さいばんしょ近ちかくの公園こうえんで傍聴ぼうちょう席せきの抽ちゅうせんが行おこなわれ多おおくの人ひとが訪おとずれました。

ことし１月いちがつから16回かいにわたって開ひらかれた裁判さいばん員いん裁判さいばんでは被告ひこくの責任せきにん能力のうりょくの有無うむが争点そうてんとなり、検察けんさつが「完全かんぜん責任せきにん能力のうりょくがあり、卑劣ひれつで冷酷れいこく無比むひな犯行はんこうだ」として死刑しけいを求刑きゅうけいしたのに対にたいし、被告ひこくの弁護士べんごしは「大麻たいまを長期間ちょうきかん使つかったことによる精神せいしん障害しょうがいで責任せきにん能力のうりょくはなかった」として無罪むざいを主張しゅちょうしています。

被告ひこくは裁判さいばんでも障害しょうがい者しゃへの差別さべつ的てきな主張しゅちょうを繰り返くりかえし、「どんな判決はんけつでも控訴こうそしない」などと述のべています。

障害しょうがい者しゃ施設しせつで19人にんもの犠牲ぎせい者しゃが出でた凄惨せいさん（せいさん）な事件じけんで、どのような判断はんだんが示しめされるか注目ちゅうもくされます。

被害ひがい者しゃの家族かぞく「やっと終おわる」

事件じけんで一時いちじ、意識いしき不明ふめいの重体じゅうたいとなった尾野おの一矢かずやさん（46）の父親ちちおやの剛志たけしさんは判決はんけつを前まえに、「３さん年ねん半はん以上いじょうたってようやくひと区切くぎりがつくのかなという気持きもちです。遺族いぞくも被害ひがい者しゃ家族かぞくもみんなが望のぞんでいる刑けいが言い渡いいわたされることを期待きたいしています。心こころを引き締ひきしめて裁判さいばん長ちょうのことばを聞ききたいと思おもいます」と話はなしていました。

また、母親ははおやのチキ子こさんは「できることなら被告ひこくの存在そんざいをなかったことにしてほしいと思おもうくらい、事件じけんに関かかわった人ひとはみんなくたびれ果はてていると思おもいます。息子むすこが傷きずつけられた日ひからずっともやもやした気持きもちをもって過すごしてきましたが、やっとこれで終おわります」と話はなしていました。

判決はんけつの日ひ現場げんばでは

事件じけんの現場げんばは、当時とうじの建物たてものが解体かいたいされ新あたらしい施設しせつの建設けんせつ工事こうじが進すすめられていますが、16日にちは判決はんけつを前まえに施設しせつの元もと職員しょくいんや地元じもとの住民じゅうみんが献花けんかに訪おとずれ、犠牲ぎせい者しゃを悼いたみました。

犠牲ぎせいとなった入所にゅうしょ者しゃを担当たんとうしたことがある元もと職員しょくいんで裁判さいばんも傍聴ぼうちょうした太田おおた顕あらわさん（76）は「きょうは一ひとつの節目ふしめとなる判決はんけつを迎むかえるが、このような事件じけんを二度にどと起おこさせないという気持きもちで、裁判さいばんを見守みまもりたい」と話はなしていました。