平成24
年に
山梨県の
中央自動車道笹子トンネルで
天井板が
崩落し、
9人が
死亡した
事故の
慰霊碑が
現場近くに
完成し、
遺族などが
参加して
除幕式が
行われました。
平成24
年12
月2日、
山梨県大月市の
中央自動車道笹子トンネルで
天井板が
崩れ落ちて
車3台が
巻き込まれ、
9人が
死亡、
3人がけがをしました。
犠牲者を慰霊するとともに、事故の記憶の風化を防ごうと、トンネルのそばと現場近くにある初狩パーキングエリアの2か所に整備されていた慰霊碑が完成し、13日除幕式が行われました。
トンネルのそばで行われた除幕式には遺族や、トンネルを管理する中日本高速道路の関係者合わせておよそ50人が参加し、事故が起きた午前8時3分に黙とうをささげました。
このあと慰霊碑の幕が外され、中日本高速道路の宮池克人社長が「事故を起こした責任を重く受け止め、この慰霊碑を再発防止を誓う場所として大切に守ります」とあいさつし、遺族が花を手向けました。
慰霊碑には亡くなった9人の名前とともに「この教訓を風化させず安全性向上の不断の取り組みを続けることをお誓いします」などという文字が刻まれています。
トンネルそばの慰霊碑は13日午後1時から、初狩パーキングエリアの慰霊碑は、14日午前7時から一般向けの公開が始まります。
遺族「注意喚起の存在に」「安全管理を」
事故で亡くなった石川友梨さん(当時28)の父親の石川信一さんは、「事故から6年4か月がたち、風化がいちばん心配だ。この慰霊碑がインフラの老朽化への注意を喚起する存在となってほしい」と話していました。
事故で亡くなった松本玲さん(当時28)の父親の松本邦夫さんは「きょうは1つの区切りになったと思う。しかし、事故の原因は明らかになっておらず、また同じような事故が起きないか心配だ。絶対にこのような惨事が起きないように安全管理をしてほしい」と話していました。
中日本高速道路社長「大切に守っていく」
除幕式のあと、中日本高速道路の宮池克人社長は「この慰霊碑を事故の記憶を風化させないよう大切に守っていく。また、より安全な高速道路を目指し、社員教育にも活用していきたい」と話していました。