脳の
中の
電気信号を
読み取り、
話しことばに
変換することに
アメリカの
研究グループが
成功し、
脳の
障害などによってことばが
出ない
人とのスムーズな
意思の
疎通につながる
技術として
注目されています。
この研究成果は
カリフォルニア大学のグループが24
日、イギリスの
科学雑誌「ネイチャー」に
発表しました。
研究グループは、脳内で出される電気信号を検知する装置を人に取り付け、数百の文章を声に出して読んでもらうことで、声に出す際に唇や舌、あごやのどを動かすのにどのような信号が関わっているかをAI=人工知能を使って詳しく解析しました。
そしてこの解析を基に脳内の信号を解読して音声に変換するコンピューターのシステムを作り試したところ、脳内の信号を基に100余りの文章を音声にすることができたということです。
文章によってはほとんどの人が正確に聞き取れたということで、研究グループは、脳の信号を読み取って文章を音声に変換することができたのは初めてだとしています。
研究グループは、現時点では限られた文章しか音声にできておらず、精度を上げる必要があるとしています。
ただ将来的には、脳梗塞の後遺症や、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症などでことばが出なくなった人とのスムーズな意思の疎通につながる技術として注目されています。