札幌市の
自宅マンションの
部屋で
2歳の
娘を
虐待したとして
母親と
交際相手の
男が
逮捕された
事件で、
2人がことしに
入ってから
交際を
始めたとみられることが
捜査関係者への
取材でわかりました。
警察は
交際を
きっかけに
日常的な
虐待が
始まった
疑いも
あるとみて
調べています。
札幌市中央区の
飲食店従業員、
池田莉菜容疑者(21)と、
交際相手で
飲食店経営の
藤原一弥容疑者(24)は、
自宅マンションの
部屋で
池田容疑者の
長女の
詩梨(ことり)
ちゃん(
2)に
暴行を
加えてけがをさせたとして
逮捕されました。
詩梨ちゃんはその後衰弱死し、体重は平均の半分ほどに痩せ細っていたほか、全身にあざなどがあったということです。
池田容疑者と藤原容疑者は、札幌市の繁華街「すすきの」にある飲食店でそれぞれ働いていましたが、2人がことしに入ってから交際を始めたとみられることが捜査関係者への取材でわかりました。
藤原容疑者はその後、池田容疑者の自宅マンションに頻繁に出入りするようになったということです。
一方、マンションの住民は「ことしに入ってから子どもの激しい泣き声が昼夜問わず聞こえるようになった」と証言していて、警察は、交際をきっかけに日常的な虐待が始まった疑いもあるとみて調べています。
逮捕の母親 以前から育児放棄か
去年の春ごろまでの半年間にわたって詩梨ちゃんを預かっていたという元保育士の女性がNHKの取材に応じ、事件の1年半ほど前から、池田容疑者に育児放棄=ネグレクトをうかがわせる状況があったことを証言しました。
この元保育士によりますと、池田容疑者は午後7時から10時の間に詩梨ちゃんを札幌市内の保育園に預け、翌日の午前3時ごろに迎えに来ることが多かったということです。
詩梨ちゃんは当時から痩せていて、池田容疑者は預けてから2日がたっても迎えに来ないこともあったということです。
元保育士は「詩梨ちゃんはSサイズのオムツをはいてもぶかぶかの状態でした。保育園ではミルクを大量に飲んでいて、ふだん、家庭で全然食べていないんだなと思っていました。しゃべったり笑ったりすることもあまりありませんでした。また、母親の池田容疑者は迎えに来る時は決まって酒に酔っている様子で、冬なのにシャツ1枚とオムツ姿の詩梨ちゃんを預けに来ることもありました」と話していました。
そのうえで、今回の事件について「当時から心配していたので、詩梨ちゃんがかわいそうで何と言っていいかわかりません。児童相談所や警察に早く相談すればよかったと悔やんでいます」と話していました。