小泉農林水産大臣は16
日午後、
記者団に対し、
毎年のコメの
作柄を
示す作況指数の
公表を
廃止する
方針を
明らかにしました。
小泉農林水產大臣於16日下午向記者團表示,決定廢止每年公佈稻米收成狀況指數的方針。
その上で、
生産者からの
収穫量の
データなどを
元に、より
精度の
高い統計を
作成したいという
考えを
示しました。
在此基礎上,表示希望根據生產者提供的收穫量數據等,製作更精確的統計數據。
この中で小泉大臣は、「毎年のコメの出来・不出来を示す指標として、およそ70年前から毎年秋に実施してきた作況指数の公表を廃止することにした。
在這之中,小泉大臣表示:「作為每年稻米收成好壞的指標,已經持續了大約70年、每年秋天實施的作況指數公佈,決定予以廢止。」
今後は
人工衛星やAI
などの
最新の
技術も
活用しながら
精度を
向上させて、
農業政策の
新たな
基盤を
確立していきたい」と
述べました。
今後希望能活用人造衛星和AI等最新技術,不斷提升精確度,建立農業政策的新基礎。
その上で見直しの方向性として、「気象データおよび人工衛星データの活用の模索をしていく。
在此基礎上,作為檢討的方向性,將探索活用氣象數據以及人造衛星數據的可能性。
また、
精度向上に
向けた
取り組みとして
過度な
標本調査依存の
調査体系を
改めて、
生産者からの
収穫量の
データを
主体とする
調査手法に
転換をすべく
検討を
進めていきたい。
此外,作為提升精確度的措施之一,我們希望重新檢討過度依賴抽樣調查的調查體系,並推動轉型為以生產者提供的收穫量數據為主體的調查方法。
大規模生産者が
使っているコンバインで
刈り取ったものが
どれぐらいの
収量かというのが、リアルタイムで
分かるようになっているものも
あるので、
こういったことも
活用していきたい」と
述べました。
有些大型生產者所使用的聯合收割機,能夠即時顯示收割作物的產量,因此我也希望能夠善加利用這些技術。
「作況指数」とは? “実感と異なる”という声も
コメの収穫量について農林水産省は、毎年無作為に抽出した全国およそ8000の水田のサンプル調査から、導き出しています。
「作況指數」是什麼?也有聲音指出這與實際感受不同。關於稻米的收穫量,農林水產省每年會從全國隨機抽取約8000個稻田進行樣本調查,並根據調查結果得出數據。
実際に稲を刈り取り、ふるいにかけるなどして、主食用として供給される可能性のある玄米の総量を調べた上で、その年のコメの10アールあたりの平均収穫量を把握しています。
實際收割稻米並進行篩選等作業後,調查作為主食供應可能的糙米總量,從而掌握當年每10公畝稻米的平均收穫量。
都道府県ごとに10アールあたりの平均の収穫量を把握し、平年と比較して指数化したものが「作況指数」で、その年のコメの作柄を示す指標として使われています。
根據各都道府縣每10公畝的平均收穫量,與平年比較後指數化的就是「作況指數」,作為該年度稻米生產狀況的指標來使用。
平年を100とした指数で、
▽「不良」が94以下
▽「やや不良」が95から98
▽「平年並み」が99から101
▽「やや良」が102から105
▽「良」が106以上
となっています。
以平年為100的指數來表示,▽「不良」為94以下▽「稍差」為95到98▽「與平年相當」為99到101▽「稍好」為102到105▽「良好」為106以上。
令和6年産のコメについて農林水産省は、全国の作況指数は101で「平年並み」と発表していました。
有關令和6年產的大米,農林水產省宣布全國的作況指數為101,屬於「與往年持平」。
一方、全国のコメの収穫量は、全国の10アールあたりの平均収穫量に全国の作付面積をかけて算出していて、去年の主食用の収穫量は、前年より18万トンあまり多い679万トンとしていました。
另一方面,全國的稻米收穫量,是以全國每10公畝的平均收穫量乘以全國的種植面積來計算的,去年主食用稻米的收穫量為679萬噸,比前一年多了18萬噸左右。
しかし一部の農家や卸売業者などから「実感とは異なっていて、実際にはそれほど収穫量は多くなく、コメの供給量不足が価格高騰につながっているのではないか」といった声も上がっていました。
然而,也有部分農民和批發業者等表示:「這與我們的實際感受不同,實際上稻米的收穫量並沒有那麼多,可能是因為供應量不足才導致價格上漲。」
小泉大臣は15日、福島県でコメの生産者などと意見交換をしたあと、記者団に対し、「農家が農林水産省が出しているデータと実感が違うとはっきり話をしたことを、正面から受け止めなければならない」などと述べ、16日にも、作況指数などの見直しの方向性を示す考えを明らかにしていました。
小泉大臣於15日在福島縣與稻米生產者等進行意見交流後,對記者團表示:「農民明確地表示,農林水產省所公布的數據與他們的實際感受不同,我們必須正面接受這一點。」他還透露,16日將提出對作況指數等進行檢討的方向。
コメの卸売会社 “取引価格が急激に下がっている”
コメの卸売会社の担当者は、随意契約の備蓄米が放出されたあと、取引価格が急激に下がっていることを実感しています。
稻米批發公司「交易價格正在急劇下跌」稻米批發公司的負責人表示,在隨意契約的儲備米釋出後,實際感受到交易價格正在急劇下跌。
福岡県広川町にある「カネガエ」の米穀部門長、森島一紗さん(44)は、「コメの取引価格は5月ぐらいがピークで、随意契約の備蓄米が出てからは毎日のように下がっている」と話します。
福岡縣廣川町的「金江」米穀部門負責人森島一紗(44歲)表示:「大約在五月時稻米交易價格達到高峰,但自從隨意契約的儲備米釋出後,價格幾乎每天都在下跌。」
森島さんによりますと、卸売会社どうしで比較的少量のコメを融通し合う「スポット取引」の価格は、関東でとれた令和6年産のコシヒカリ60キロあたりで先月が4万8000円から9000円だったのに対し、最近は3万5000円台にまで下落しているということです。
根據森島先生表示,批發公司之間相互調劑較少量稻米的「現貨交易」價格,關東地區所產令和6年產的越光米,每60公斤上個月價格在4萬8千日圓到4萬9千日圓之間,而最近則下跌到3萬5千日圓左右。
随意契約の備蓄米の放出を受け、令和6年産のコメが余るとみた卸売会社が「今のうちに売っておこう」と判断していると言います。
因應隨意契約釋出儲備米,批發公司認為令和6年產的大米將會過剩,因而判斷「趁現在先賣掉吧」。
こうした中、森島さんの会社では、コメの取引価格が今後さらに下がる可能性があるとして、スポット取引での購入を見合わせるようになりました。
在這種情況下,森島先生的公司認為稻米的交易價格今後有可能進一步下跌,因此已經開始避免以現貨交易方式購買。
卸売各社がことしの新米の価格を注視しているということで、「7月の終わりには宮崎県産のコシヒカリが出始めるが、みなさん、古米より新米のほうが安くなる“逆転”を気にしている。
批發公司正在關注今年新米的價格,「到了七月底,宮崎縣產的越光米將開始上市,但大家都在擔心新米會比舊米便宜,出現價格“倒掛”的情況。」
様子見状態だと
思う」と
話していました。
森島さんによりますと、随意契約の備蓄米を扱っていない小売店からは今も銘柄米の注文が寄せられていて、需要は引き続き強いということです。
根據森島先生的說法,目前仍有未經隨意契約處理儲備米的小賣店收到品牌米的訂單,需求依然強勁。
このため、コメ5キロの小売価格は、仕入れ値の高い令和6年産が4000円台、競争入札の備蓄米が3500円前後、それに随意契約の備蓄米が2000円程度の3つに分かれているということです。
因此,5公斤白米的零售價格分為三種:採購價格較高的令和6年產約在4000日圓左右,競爭性招標的儲備米約在3500日圓左右,隨意契約的儲備米則約在2000日圓左右。
森島さんは「ここ1、2週間で状況ががらっと変わった。
ほかの
卸売会社が
いくらの
値段で
出すかで
どんどん値下げに
なるのも
ちょっと怖いところが
ある。
其他批發公司以多少價格出售,導致價格不斷下跌,這一點也讓人有點擔心。
その場その
場で
ベストな
判断をしてやって
いくしかない」と
話していました。
他說:「只能根據當下的情況做出最好的判斷並採取行動。」
入札で売り渡された備蓄米 値下げして販売
随意契約の備蓄米の流通が進む中、埼玉県内にあるJAの直売所では、競争入札で売り渡された備蓄米を、今月上旬から値下げして販売しています。
在隨意契約銷售的儲備米流通加快的情況下,埼玉縣內的JA直銷店自本月初起,已將通過競爭性招標出售的儲備米降價銷售。
東松山市にあるJA埼玉中央の直売所では、競争入札で売り渡された備蓄米を4月から5キロあたり税込み3600円で販売してきましたが、今月4日から200円値下げし、5キロあたり税込み3400円で販売しています。
在東松山市的JA埼玉中央直銷店,通過競爭性招標出售的儲備米,自四月起以每5公斤含稅3600日圓的價格販售,但從本月4日開始降價200日圓,現在以每5公斤含稅3400日圓販售。
周辺の小売店で銘柄米などを値下げする動きが見られたことや、価格が安い随意契約の備蓄米の流通が各地で進んでいることを踏まえ、値下げを決めたということです。
鑑於周邊的零售店出現了下調品牌米等價格的動向,以及價格較低的隨意契約儲備米在各地流通的情況不斷擴大,因此決定降價。
また競争入札で売り渡された備蓄米の入荷量が増えていることから、今月4日からこれまで1家族あたり10キロとしていた購入制限も、なくしたということです。
由於透過競爭性招標出售的儲備米進貨量增加,從本月4日起,原本每個家庭限制購買10公斤的規定也已經取消了。
今後については周辺の小売店などの状況に応じて販売の際の価格や制限をどうするか、対応を検討していきたいとしています。
關於今後的對應,我們將根據周邊零售店等的情況,考慮在銷售時的價格及限制措施。
備蓄米を2袋購入した30代の男性は「子どもが3人いるので、値下げはすごく助かります。
因為有三個孩子,能降價真的幫了很大的忙。這位購買了兩袋儲備米的三十多歲男性這麼說。
コメが
売っていなければ
探し回るのは
大変なので、
これからも
定期的に
手に
入ればいいなと
思います」と
話していました。
如果沒有賣米,要到處找會很辛苦,所以我希望今後也能定期買到。
東松山農産物直売所の坂本勝行所長は「随意契約の備蓄米の話が出て以降、客足が少し鈍くなった。
自從出現了隨意契約儲備米的話題之後,東松山農產品直銷所的所長坂本勝行表示,顧客的來訪人數變得有些減少。
引き続き、
価格動向の
調査を
行って、
消費者のニーズに
合った
価格設定をしていきたいです」と
話していました。
我們將持續調查價格動向,並希望制定符合消費者需求的價格設定。
中小スーパー 売り上げが落ち込むところも
備蓄米を仕入れることができず、銘柄米とブレンド米だけを販売している中小スーパーの中には、コメの売り上げが落ち込んでいるところもあります。
有些中小型超市因無法進貨儲備米,只能販售品牌米和混合米,導致米的銷售額下滑。
横浜市にあるスーパーでは、随意契約による備蓄米の購入を検討していましたが、年間の取り扱い量が政府の申請条件を満たしておらず、申請を断念したということです。
橫濱市的一家超市曾考慮以隨意契約方式購買儲備米,但由於年度處理量未達到政府申請條件,最終放棄了申請。
また仕入れ先の問屋からは、競争入札による備蓄米も手に入らないと伝えられています。
此外,批發供應商也告知,透過競爭性招標也無法取得儲備米。
このため、現在店頭で販売しているのは、銘柄米とさまざまな品種や産地を混ぜたブレンド米だけで、価格はすべて5キロあたり税込み5000円を超えているということです。
因此,目前在店面銷售的只有品牌米和混合了各種品種及產地的綜合米,所有價格皆超過每5公斤含稅5000日圓。
こうした中、今月に入ってから16日までのコメの売り上げは、先月の同期間に比べて、およそ15%減っているということです。
在這種情況下,據說本月截至16日的大米銷售額相比上個月同期減少了大約15%。
ただこれらのコメは高い価格で仕入れているため、店頭価格を引き下げることは難しく、現在は在庫が増えすぎないよう、精米から一定の期間が過ぎた商品に限って割り引きして販売しているということです。
不過,這些米是以較高的價格進貨的,因此很難降低店頭售價,目前僅限於對從碾米後經過一定期間的商品進行折扣銷售,以避免庫存過多。
コメを買いに訪れた客は「やはり高くて手が出ない。
タイ
米を
使ったり
麦を
混ぜたり
日頃の
料理は
工夫しています。
備蓄米があれば
買ってみたいです」と
話していました。
「スーパーセルシオ和田町店」で食品バイヤーを務める久保田浩二さんは、「このところコメが売れ残る状況が出てきていて、利益を失ってでも販売せざるをえない状況を迎えています。
在「超級賽爾西奧和田町店」擔任食品採購員的久保田浩二先生表示:「最近出現了米飯滯銷的情況,即使會虧損,也不得不銷售。」
仕入れ価格の
値下がりを
期待している
状況です」と
話していました。