アメリカ軍は、
宇宙空間での
軍事活動を
加速させる
中国やロシアに
対抗するため、
宇宙に
関連する
任務を
統括する
新たな
組織を
今月29
日に
発足させることを
明らかにしました。
アメリカ軍の制服組トップ、ダンフォード統合参謀本部議長は20日、南部バージニア州で開かれた会議の中で、宇宙に関連する任務を統括するアメリカ軍の新たな組織を、29日に発足させることを明らかにしました。
この組織は軍の垣根を越え、宇宙に関するアメリカ軍の指揮系統を集約する「統合軍」となるもので、弾道ミサイルの警戒や人工衛星の運用、宇宙空間の監視活動などにあたるということです。
ダンフォード議長は、新たな組織を発足することについて、「死活的に重要な戦闘領域における競争で優位に立てる」と述べ、人工衛星を破壊する兵器の開発を進めるなど、宇宙空間での軍事活動を加速させる中国やロシアに対抗する姿勢を強調しました。
トランプ政権はことし10月から始まる会計年度中に、陸軍や海軍、海兵隊などと同格となる6つめの軍として「宇宙軍」の創設を目指し、必要な法案を議会に提出しており、今回、発足する組織は創設に向けた第一歩となります。
しかし、新たな軍の創設は、国防予算の膨張や、組織の肥大化などにつながるとして慎重な意見も根強く、宇宙軍の創設が順調に進むかは不透明な情勢です。