先月中旬以降、
全国の
複数の
接種会場で、モデルナのワクチンの
未開封の
容器の
一部で
粒子状の
異物が
見つかり、
厚生労働省は
今月、ステンレス
製の
製造部品の
破片が
混入したとする
企業側の
調査結果を
公表しました。
厚生労働省と、国内での流通を手がける武田薬品工業は、同様に破片が混入した可能性が否定できないとして、全国900の会場に配送された合わせておよそ161万回分のワクチンについて、すでに使用を中止し、回収を進めています。
厚生労働省は6日、回収したワクチンを先月接種されていた49歳の男性が死亡していたと公表しました。
男性は先月11日に接種を受け、翌日の12日に死亡したということです。
男性には、そばアレルギーがありましたが、死因は不明で、厚生労働省は死因などを詳しく調べたうえで、専門家でつくる部会で接種との因果関係を評価することにしています。
男性が接種を受けたのは、実際に異物の混入は確認されていないものの、同時期に同じ工程で製造されていたワクチンで、厚生労働省は、これまでに同じロット番号のワクチンを接種したあとに死亡が確認された30代の男性2人についても、引き続き、接種との因果関係を調査しています。
専門家「情報収集に努め慎重に評価」
厚生労働省の
専門家部会で
部会長を
務める、
東京医科歯科大学の
森尾友宏教授は「
企業の
調査によると、
異物は
医療機器などでも
使用されていることから、
仮に体内に
入ったとしても
身体に
影響する
可能性は
低いと
考えられる。
現時点では
症例に関する情報が
不足しているため、
引き続き情報収集に
努めるとともに
慎重に
評価を
行って
いく」としています。
また、部会の調査会長を務める埼玉県立小児医療センターの岡明病院長は「引き続き、報告された事例の情報について慎重に調査や検討を行う必要がある。また使用を見合わせたワクチンについては、死亡以外も含め、副反応が疑われる症状の報告全体の状況を見守る必要がある」とコメントしています。