中国の
習近平国家主席は、ことし7
月で
中国共産党の
創立100
年となるのを
前に、
国の
最重要課題の1つに
掲げる、
農村部の
貧困層をなくすという
目標を
達成したと
宣言し、みずからの
求心力を
高めるねらいが
あるとみられます。
中国では
経済発展に
伴う貧富の
格差が
大きな問題となっていて、
習近平指導部は、
農村部で
所得などが
一定の
水準に
満たない
層を「
貧困人口」と
位置づけ、2012
年末の
時点で1
億人近くに
上っていたとする
この層の
人口を、
ゼロにする
目標を
掲げてきました。
これについて習近平国家主席は25日、北京で開かれた貧困対策での功労者を表彰する式典で「中国共産党が創立100年を迎える重要な時期に、わが国は貧困脱却の闘いに全面的に勝利した」と述べ、目標を達成したと宣言しました。
一方で「都市と農村の発展格差を縮小し、すべての人々の豊かさを実現するには、まだ道は遠い」と述べ、経済的な格差の問題は依然残っていると認め、引き続き対策に取り組む姿勢を強調しました。
習主席としては、ことし7月で中国共産党の創立100年となるのを前に、実績をアピールすることで、一党支配の正統性を主張するとともに、みずからの求心力を高めるねらいがあるとみられます。