国の
研究班が
都内の
在宅介護支援などの
事業所のケアマネージャーを
対象に
調査したところ、
過去1年間に
特殊詐欺の
被害にあったり、
回避したりした
1人ぐらしの
認知症の
利用者がいるとした
事業所は
回答した
うちの
4割近くに
上ることがわかりました。
国家研究小组以东京都内的居家护理支援等机构的护理经理为对象进行了调查,结果显示,在过去一年中,近四成的回答机构表示有独居的认知症患者曾遭遇或避免了特殊诈骗的受害。
国の
研究班によりますと、
認知症や
その前段階にあたるMCI=
軽度認知障害の
高齢者で
1人ぐらしをする
人は、ことしは
250万人余りと
推計され、
2050年には
349万人に
増加するとされています。
据国家研究小组估算,患有认知症及其前期阶段MCI(轻度认知障碍)的老年人中,独居者今年预计有250多万人,预计到2050年将增加到349万人。
認知症の
高齢者は
判断力が
低下していて
被害にあいやすいうえに、
被害を
自覚しづらいため
発見や
対応が
遅れやすく、
特に
独居の
人はリスクが
高まるといいます。
患有认知症的老年人判断力下降,容易成为受害者,而且难以意识到自己受害,因此发现和应对往往会延迟,特别是独居的人风险更高。
こうした
中、
国の
研究班は「
特殊詐欺」、「
強引な
訪問販売・リフォーム
詐欺」、
それに「
その他の
不適切な
取り引き」による
1人ぐらしの
認知症高齢者の
消費者被害の
実態を
明らかにするための
調査を
行いました。
在这种情况下,国家研究小组为了揭示“特殊诈骗”、“强行上门推销与装修诈骗”以及“其他不当交易”对独居认知症老年人造成的消费者受害实际情况,进行了调查。
調査は
去年10月から
11月にかけて
都内で
在宅介護支援などを
行う
3711か所の
事業所のケアマネージャーを
対象に
実態調査を
行い、
35%に
当たる
1296の
事業所から
回答を
得ました。
调查对象是在去年10月至11月期间,针对东京都内从事居家护理支援等业务的3711家机构的护理经理进行的实际情况调查,共收到了占35%的1296家机构的回复。
それによりますと、
過去1年間に
1人ぐらしの
認知症高齢者の
利用者がオレオレ
詐欺や
架空請求などの「
特殊詐欺」の
据报道,过去一年中,独居的认知症高龄者经历了“特殊诈骗”如冒充亲友诈骗和虚假账单诈骗等受害的有21人。
▽
被害を
経験したのは
21.3%▽
被害を
回避したのは
27.7%▽
被害を
経験・
回避の
いずれかを
経験したのは
37.7%でした。
また、
特殊詐欺による
被害事例を
手口別にみると
▽オレオレ
詐欺が
最も
多く
▽キャッシュカード
詐欺▽
還付金詐欺▽
預貯金詐欺▽
架空請求詐欺の
順で
多かったということです。
一方、「
強引な
訪問販売・リフォーム
詐欺」は
▽
被害を
経験したのは
33.1%▽
被害を
回避したのは
40.4%▽
被害を
経験・
回避のいずれかを
経験したのは
50%でした。
研究班の
代表で
認知症介護研究・
研修東京センターの
粟田主一センター
長は「
初めての
大規模調査だが、
事業所につながっていない
独居認知症高齢者の
被害状況は
把握できず
氷山の
一角だ。
研究小组的代表、认知症护理研究·研修东京中心的粟田主一中心长表示:“虽然这是首次大规模调查,但无法掌握未与机构相连的独居认知症老年人的受害情况,这只是冰山一角。”
対策は
喫緊の
課題で、
被害に
早く
気づけるように
定期的に
誰かが
訪れるなどつながり
作りが
求められている」と
話しています。
应对措施是当务之急,人们正在呼吁建立联系,例如定期有人来访,以便能够更早地发现受害情况。
被害を
回避した
女性 “
同様事例知り
被害にあわずに
済んだ”
東京都内で
1人でくらす
70代の
女性です。
3年前に
軽度の
認知症と
診断されました。
女性は
去年10月、
電話による
特殊詐欺の
被害を
回避することができたといいます。
据说,这名女性去年10月成功避免了电话诈骗的受害。
自宅に「NTT」を
名乗る
電話があり、「
電話料金の
支払いが
滞っているため、すぐに
支払いしてください」と
言われた
女性。
一位女性接到了自称“NTT”的电话,对方称“由于电话费逾期未缴,请立即付款”。
本物の
電話かと
信じかけましたが、
電話料金は
銀行口座からの
自動引き落としにしていたことを
思い出しました。
我差点相信那是真正的电话,但我想起了电话费是通过银行账户自动扣款的。
さらに、
以前テレビで、
詐欺で
同様の
電話がかかってきたという
注意喚起の
番組を
見たことが
頭に
浮かび、
警察に
相談の
電話をしたということです。
此外,他还想起以前在电视上看过一个提醒大家注意类似诈骗电话的节目,于是就打电话向警方咨询了。
すぐに
最寄りの
警察の
生活安全課の
刑事が
家に
訪れ、
周辺で
同様の
特殊詐欺の
電話が
多くかかってきていることを
知らされ、
被害を
防ぐことができたということです。
很快,最近的警察生活安全科的刑警来到了家里,告知最近周边有很多类似的特殊诈骗电话,因此成功防止了受害。
女性は「
電話の
声が
本物のオペレーターのような
声だったのでだまされそうになったが、
事前に
同じような
事例が
あることを
知っていたので
被害にあわずに
済んだ。
女性表示:“电话里的声音就像是真正的接线员一样,差点被骗,但因为事先知道有类似的案例,所以没有受害。”
忘れっぽくなって
自信もなくなってくると、
親切に
話されると
信じてしまいそうに
なる。
变得健忘,连自信也逐渐失去时,只要有人亲切地对我说话,我就会忍不住想要相信对方。
これからも
事例を
学んだり、
不安があれば
警察や
市役所に
相談したりするようにして
被害にあわないようにしたい」と
話していました。
“今后我也会继续学习案例,如果有不安的话,会向警察或市政府咨询,以避免遭受损失。”
女性は
月に
1回、
訪問看護を
利用していて、
自宅を
訪れる
看護師から
消費者被害の
注意喚起を
呼びかけるリーフレットを
見せてもらって
最近の
詐欺被害などの
事例についても
学んでいます。
女性每月使用一次上门护理服务,并通过拜访家中的护士展示的消费者受害注意宣传单,了解了最近的诈骗案例等相关知识。
こうした
情報を
踏まえ
対策として
▽
電話を
常に
留守電の
設定にし
▽
詐欺の
被害防止を
呼びかけるステッカーなどを
居間や
玄関などいたるところに
置いて、
対策を
忘れないようにしているということです。
ケア
プロ訪問看護ステーション
東京の
角谷奏穂看護師は「ちょっと
危ないなと
思う
人は、
数えきれない
ぐらいいる
印象。
Carepro上门护理站东京的护士角谷奏穗表示:“我觉得有点危险的人,印象中多得数不清。”
危機意識は
高くなってますし、
最近増えている
被害の
情報も
収集して、スタッフにも
周知している。
危机意识正在提高,我们也在收集最近增加的受害信息,并告知了工作人员。
詐欺にあうと
家族関係や
心身の
健康にも
影響するので、
被害にあう
前の
情報提供を
大事にしたい」と
話していました。
因为遭遇诈骗会影响到家庭关系和身心健康,所以我们希望重视在受害之前提供信息。
専門家「
社会的支援につなげられる『
意味あるつながり』
大切」
研究班の
代表で
認知症介護研究・
研修東京センターの
粟田主一センター
長は、
今回の
調査の
結果について「
1人ぐらしの
認知症高齢者が
消費者被害の
標的にされやすいことは、
実感としてはあったが、これほどまでに
被害があると
データで
明らかになったことは
驚きだった。
专家:“能够连接社会支援的‘有意义的联系’很重要。”作为本次研究小组代表、认知症护理研究·研修东京中心的中心长粟田主一就本次调查结果表示:“虽然体感上一直觉得独居的认知症高龄者容易成为消费者受害的目标,但通过数据明确显示受害如此之多,还是让我感到吃惊。”
今回の
調査は
氷山の
一角だと
考えるべきで、
地域の
中には
認知症で
1人でくらす
人が
たくさんいて、
危機に
直面している
可能性があるということを
多くの
人に
知ってもらい、どうやって
守って
いくか
地域社会全体で
考えないといけない」と
話していました。
这次的调查只是冰山一角,社区中有很多独自生活的认知症患者,可能正面临危机。希望让更多人了解这一点,并且整个社会都要思考如何保护他们。
その
上で、
被害を
避ける
上で
大切な
ポイントとして、「ヘルパーや
友人、ケアマネなど
定期的に
誰か
来て
くれる人と
人のつながりがあることが
水際で
被害を
回避するためには
非常に
重要だ。
在此基础上,作为避免受害的重要要点,“有定期来访的帮手、朋友、护理经理等与人的联系,对于在第一时间避免受害非常重要。”
認知症の
人は
自分から
家に
引きこもって
人と
人のつながりが
切れて
しまうことも
多く、
家を
訪問する
人がいない
1人ぐらしの
認知症の
人は
被害にあうリスクが
非常に
高い。
患有认知症的人往往会主动闭门不出,与他人的联系也会中断,尤其是那些独自生活且没有人来家中探访的认知症患者,遭受伤害的风险极高。
被害を
防いでいく
上では、
定期的に
会って
いざというときに
社会的な
支援につなげられる、『
意味のあるつながり』
作りが
何より
大切で、それを
後押しする
政策を
考えていくべきだ」と
訴えていました。
在防止受害方面,最重要的是定期见面,建立在关键时刻能够连接社会支援的“有意义的联系”,并且应该考虑推动这些联系的政策。
さらに、「
自治体によっては
認知症などで
判断力が
十分でない
人の
消費者被害を
防ぐため、
各地の
消費生活センターや
福祉関係者、
警察などが
連携して
見守り
活動を
行う
見守りネットワークが
設置されている。
此外,“在一些地方政府,为了防止因认知症等原因判断力不足者遭受消费者侵害,各地的消费者生活中心、福利相关人员、警方等协作,设立了进行看护活动的看护网络。”
だまされやすい
人は
手口を
変えて
何度もねらわれることは
少なくなく、ネットワークの
見守りで
被害にあわないような
対策が
必要だ」と
指摘しています。
容易上当受骗的人经常会被不断改变手法的人反复盯上,因此有必要通过网络监控等措施来防止受害。
そして、「テレビや
新聞など
メディアを
通じて
被害の
実態を
社会全体で
共有することは、
被害防止に
必要だ。
通过电视、报纸等媒体让全社会共享受害的实际情况,是防止受害所必需的。
被害を
回避した
事例を
今後さらに
分析を
進めて
類型化し、
被害防止の
対策につなげていきたい」と
話していました。
我们今后还将进一步分析避免受害的案例,并对其进行分类,以便将其应用于防止受害的对策。