首脳会合にオンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は、12日に公開した動画で「私は、支援についてパートナーたちに感謝するとともに、ことしと同じ支援を来年も続けるよう求めた」と述べ、謝意を示すとともに来年も支援を継続するよう訴えました。
そのうえで「世界はロシアによるウクライナ侵略など未曽有の危機に直面しており、G7=主要7か国が果たすべき役割は一層重要になっている。来年の『G7広島サミット』では法の支配に基づく国際秩序を守り抜くという決意を明確に示し、G7としての対応を日本が主導していきたい」と述べました。
これを前にホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は12日、会見で今後3年間でアフリカ各国に対して550億ドル、日本円にして7兆5000億円あまりの支援を行うことを明らかにしました。
アメリカ政府が主催するアフリカとの首脳会議はオバマ政権で開催されて以来、8年ぶりです。 アフリカでは、中国やロシアが影響力を強めていて、中国は、去年1年間の(2021)貿易額がアメリカのおよそ4倍にあたる2500億ドルあまりにのぼっているほか、ロシアも軍事力を通じて関係を深めているだけにアメリカとしては、首脳会議を通じて対抗したい考えです。
また、ヘルソン州の知事は12日にウクライナ軍が先月奪還した州都ヘルソンで再びロシア軍による砲撃を受け、合わせて3人が死亡、8人がケガをしたほか、市内の病院やガスパイプラインが損壊したとSNSに書き込みました。
プーチン大統領が国内外のメディアを集め、長時間にわたって直接質問に答えながら持論を展開するもので、去年12月に開いた会見では、欧米がNATO=北大西洋条約機構を東に拡大し続けてきたためロシアの安全保障が脅かされていると主張していました。 ペスコフ報道官は会見を見送った理由には触れず「大統領は外国訪問の際などに記者会見を定期的に行っている」と述べたうえで、これとは別に大統領府の担当記者と話す機会を探るとしていますが、独立系メディアは伝統となってきた記者会見が見送られたのは異例だと伝えています。
また、イランに対して、ロシアにウクライナへの攻撃に使う無人機を供与していることやイラン国内での抗議活動を受け入れがたい方法で抑圧しているなどとして追加制裁を科すことを決め、あわせておよそ30の団体と個人をEUへの渡航禁止や域内の資産凍結の対象としました。 一方でロシアに対する禁輸の対象の拡大などといった追加制裁をめぐっては一部の国の合意が得られず、協議を続けることになりました。
首脳会合に参加したウクライナのゼレンスキー大統領は、12日に公開した動画で「G7の会合に参加するのはこれで5回目になるが、今回は特にこの冬の支援について話し合った。私はパートナーたちに感謝するとともに、ウクライナに対してことしと同じ支援を来年も継続するように求めた。世界が真に団結していれば、侵略者の意図に関係なく、団結した世界が今後の展開を決める」と述べ、G7の支援に謝意を示しました。 さらに、フランス政府が主催して13日にパリで開かれるウクライナ支援の会議について「この冬を乗り切るためのウクライナの再建と強じん化に関する会議が行われる。特にエネルギー分野病院などの復旧について話し合われるので、ウクライナにとってとても重要な会議で、私も参加する」と述べて会議の成果に期待を示しました。
また、冬の寒さが本格化する中、電力不足への対応が目下の最大の課題だとして、国際機関とも連携し、さらなる越冬支援などを進めていく方針を表明しました。 その上で、来年のG7の議長国としてウクライナの復興に向けて貢献していく考えを伝えました。 また、岸田総理大臣は、来年の「G7広島サミット」では、力による一方的な現状変更や核による脅しを断固として拒否するG7の強い意思を示していきたいと強調し、各国首脳から支持が伝えられました。
松野官房長官「未曽有の危機 G7の対応を日本が主導」
米 アフリカに550憶ドル支援表明 ロシアに対抗か
ウクライナ南部 広い範囲で停電も復旧進まず
ウクライナ国防相 “ぬかるむ地面の凍結利用し反撃強める”
プーチン大統領の年末の記者会見“ことしは異例の見送り”
EU ウクライナへの追加軍事支援決定
EUボレル上級代表 「凍えさせようとするのは戦争犯罪だ」
G7首脳 オンライン会合 ウクライナ越冬支援など確認
岸田首相「インフラへの攻撃は断じて容認できない」
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる13日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ゼレンスキー大統領 G7首脳の支援に謝意 来年も支援継続訴え