「
京都アニメーション」の
放火殺人事件で
逮捕された
青葉真司容疑者に、
勾留の
理由を
明らかにする
手続きが
容疑者本人も
出廷して
京都地方裁判所で
始まりました。
重いやけどのため、
法廷内にストレッチャーに
寝たままで
手続きを
進める異例の
形になっています。
去年7
月、
京都市伏見区に
ある京都アニメーションの
第1スタジオが
放火された
事件では、
社員36
人が
死亡、33
人が
重軽傷を
負いました。
この事件で、先月27日に放火や殺人などの疑いで逮捕され、大阪拘置所に勾留されている青葉真司容疑者(42)について、勾留を認めた理由を明らかにする手続きが、午後4時すぎから京都地方裁判所で始まりました。
事件の際に負った重いやけどで、ほとんど寝たきりの状態の青葉容疑者本人も出廷しています。
大阪拘置所から車で移送され、法廷にはストレッチャーに寝たままの状態で入る、異例の形で進められています。
手続きは1時間ほどで終わる見通しで、裁判官が勾留を認めた理由を説明したあと弁護士と検察もそれぞれ意見を述べるとみられます。
法廷で青葉容疑者は
青葉容疑者はストレッチャーに乗せられ、寝かされた状態で入廷しました。
マスクをつけ青いガウンを着ていて、体には布やタオルがかけられていました。落ち着いたようすで天井を見つめていましたが、表情は確認できませんでした。
そして手続きの冒頭、裁判官から氏名を確認されると寝たままの状態で「青葉真司です」と答えていました。職業については「無職です」と述べ、生年月日や住所などについてもはっきりと答えていました。
裁判官「証拠の隠滅や逃亡のおそれあると判断」
青葉容疑者の勾留を認めた理由について、京都地方裁判所の鵜飼奈美裁判官は「事案の性質や内容、供述や精神状態などから、証拠の隠滅や逃亡するおそれがあると判断した」と説明しました。
そのうえで、「第三者を介して証拠を隠滅するおそれがあると判断した。逃亡についても、事案の性質や本人の心情などを考えると、第三者を介して、逃亡するおそれがあると考えた」と述べました。
傍聴希望で165人並ぶ 倍率6.6倍に
京都地方裁判所では、朝早くから傍聴券を求める人たちが、新型コロナウイルスの感染防止対策のため、間隔をあけて並びました。
裁判所によりますと、25席の傍聴席に対して165人が並び、倍率は6.6倍でした。
傍聴券を求めて並んだ京都大学3年の男子学生は「青葉容疑者がどのような動機で事件を起こしたか知りたいです。本人の身体状況のほか、被害者や遺族に対してどのような思いを持っているのかも気になります」と話していました。
また、京都市上京区から訪れた40代の男性は「勾留する必要はないと思っています。本人が出廷するか、どういう状態なのか、また、どのような心境で何を語るのかに着目したいです」と話していました。