日本新聞: イージス・アショア配備停止「地元や国民におわび」河野防衛相

イージス・アショア配備はいび停止ていし「地元じもとや国民こくみんにおわび」河野こうの防衛ぼうえい相しょう

Jun 16, 2020 17:06 1

Furigana

新型しんがた迎撃げいげきミサイルシステム「イージス・アショア」の配備はいび計画けいかくの停止ていしについて、河野こうの防衛ぼうえい大臣だいじんは記者きしゃ会見かいけんで「国民こくみんにおわびする」と陳謝ちんしゃしたうえで「国土こくどの守もりに穴あなを開あけないようにしっかりやっていく」と述のべ、弾道だんどうミサイル防衛ぼうえいに万全ばんぜんを期きす考かんがえを示しめしました。河野こうの防衛ぼうえい大臣だいじんは「国土こくどを守まもるため導入どうにゅうに全力ぜんりょくを挙あげてきたが、地元じもとの皆様みなさまや日本にっぽん国民こくみん、納税のうぜい者しゃにおわび申し上もうしあげなければならない」と述のべ、改あらためて陳謝ちんしゃしました。

そのうえで弾道だんどうミサイル防衛ぼうえい体制たいせいについて「当面とうめんイージス艦かんと地上ちじょう配備はいび型がたの迎撃げいげきミサイルＰＡＣぴ-えいし-3でやっていく。国土こくどの守もりに穴あなを開あけないように、しっかりやっていかなければならない」と述のべました。

記者きしゃ団だんが「ミサイルの改修かいしゅうが必要ひつようない別べつの候補こうほ地ちも検討けんとうしたのか」と質問しつもんしたのに対にたいし、河野こうの大臣だいじんは「『ブースター』を、一定いっていの地域ちいきに確実かくじつに落下らっかさせることは難むずかしいということで判断はんだんした」と述のべ、配備はいびはどのような候補こうほ地ちでも難むずかしいという考かんがえを示しめしました。

さらに今回こんかいの判断はんだんについてアメリカ側がわにも伝つたえているとしたうえで「日にち米べい同盟どうめいの重要じゅうよう性せいに何なんら影響えいきょうを及およぼすものではない。エスパー国防こくぼう長官ちょうかんには近々ちかぢか、日にち米べい韓かん3か国かこくの防衛ぼうえい相しょう会談かいだんをはじめ、必要ひつようとあらばまた説明せつめいしようと思おもう」と述のべました。

与党よとう内ないから「事前じぜんの説明せつめいが不十分ふじゅうぶんだ」という批判ひはんが出でていることについては「秋田あきた県けんと山口やまぐち県けんの両りょう知事ちじに説明せつめいするまでは、関係かんけい者しゃ以外いがい一切いっさい説明せつめいをせず、情報じょうほう漏もれを防ふせいできた。ただ防衛ぼうえい政策せいさくについては今後こんご与党よとうでも議論ぎろんをしていかなくてはならないので、情報じょうほう提供ていきょうはしっかりやっていく」と述のべました。

一方いっぽう、敵てきの基地きちを直接ちょくせつ破壊はかいする「敵てき基地きち攻撃こうげき能力のうりょく」の保有ほゆうを今後こんご検討けんとうするかについては「今いまの時点じてんで何なにかを変かえると決きめているわけではない」と述のべました。

「支出ししゅつ“むだ”の指摘してきはあたらない」菅かん官房かんぼう長官ちょうかん

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで、イージス・アショアの導入どうにゅうにかかる費用ひようについて、本体ほんたいを2基き整備せいびするための費用ひように加くわえ、30年間ねんかんの維持いじ運用うんよう経費けいひや教育きょういく訓練くんれん経費けいひなど合あわせて4500億おく円えん程度ていどを見込みこんでいたと説明せつめいしました。

記者きしゃ団だんが「結果けっか的てきにむだな支出ししゅつが生しょうじた責任せきにんは誰だれが取とるのか」と質問しつもんしたのに対にたいし、菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは「今回こんかいの判断はんだんは配備はいびに関にかんするプロセスを停止ていしすることであるため、現時点げんじてんにおいてむだになるという指摘してきはあたらない」と述のべました。