アメリカのボルトン
前大統領補佐官は、
政権の
内幕を
描いたとする
暴露本の
出版に
合わせて
ABCテレビの
インタビューに
応じ、
北朝鮮との
非核化交渉について
トランプ大統領は
自分が
どれだけ
目立つかに
強い関心があったとする
一方、
非核化に
向けた
成果は「
明らかに
ゼロだ」として、
厳しく
批判しました。
トランプ大統領の
側近だったボルトン
前大統領補佐官は、
今月23
日に
政権の
内幕を
描いたとする
回顧録を
出版する
予定で、
これを
前に
ABCテレビのマーサ・ラダッツ
氏の
独占インタビューに
応じました。
この中でボルトン氏は、おととし6月のシンガポールでの初の米朝首脳会談に言及し「トランプ大統領は何度も記者会見に報道関係者は何人出席するのか聞いてきた」と述べて、自分がどれだけ目立つかに強い関心を持っていたと指摘しました。
一方で、非核化に向けた成果については「明らかにゼロだ」と述べたうえで、トランプ大統領がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との個人的な関係を強調していることについて、「残忍な独裁者を褒めたたえれば、取り引きさせることができるだろうという考えは極めて単純で危険だ」と厳しく批判しました。
またボルトン氏は、シンガポールでの会談をめぐり「トランプ大統領はキム委員長にエルトン・ジョンのCDを渡して、彼のことを『ロケットマン』と呼んだのは褒め言葉だったと説明しようとしていた。何が本当に大切かわかっていないのではないか」と述べました。
一方、トランプ大統領の弾劾裁判の対象となったいわゆるウクライナ疑惑について、ボルトン氏はトランプ大統領がウクライナ政府に軍事支援と引きかえに、政敵のバイデン前副大統領に関連する調査を要求し、政権の多くの幹部もこれを認識していたと明らかにしました。
ナバロ大統領補佐官「代償を払わなくてはならない」
ボルトン氏の回顧録の出版について21日、CNNテレビに出演したナバロ大統領補佐官は「ボルトン氏の本には機密性が高い情報が含まれている。ボルトン氏は本の出版によって利益を得られないし、実刑判決を受けるおそれがあるだろう」と述べ、守秘義務違反に問われる可能性を指摘しました。
そのうえで「彼は国の安全保障に関して非常に深刻なことをした。その代償を払わなくてはならない」と述べ、強く批判しました。