日本新闻: 新型コロナのワクチン情報狙いサイバー攻撃海外機関に相次ぐ

新型しんがたコロナのワクチン情報じょうほう狙ねらいサイバー攻撃こうげき海外かいがい機関きかんに相次あいつぐ

Aug 17, 2020 04:08

Furigana

新型しんがたコロナウイルスのワクチンをめぐり、開発かいはつ情報じょうほうを盗ぬすみ取とるためのサイバー攻撃こうげきが海外かいがいの研究けんきゅう機関きかんなどに相次あいついでいることから、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは日本にっぽんでもリスクが高たかまっているとして、国内こくないの製薬せいやく会社かいしゃなどに対策たいさくを呼よびかけています。新型しんがたコロナウイルスのワクチンは各国かっこくで開発かいはつが進すすめられていますが、アメリカやイギリスなどの情報じょうほう機関きかんは先月せんげつ、ロシアの情報じょうほう機関きかんが研究けんきゅう機関きかんなどから開発かいはつに関にかんする情報じょうほうを盗ぬすみ取とるためのサイバー攻撃こうげきに関与かんよしていたとする声明せいめいを発表はっぴょうし、警戒けいかいを呼よびかけています。

サイバー攻撃こうげきは国境こっきょうを越こえて世界せかい的てきな規模きぼで行おこなわれるため、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは日本にっぽんでもリスクが高たかまっているとして、国内こくないの製薬せいやく会社かいしゃや研究けんきゅう機関きかんなどに対策たいさくを呼よびかけています。

複雑ふくざつなパスワードを用もちいてアカウントを保護ほごしたうえで、ソフトウェアを最新さいしんの状態じょうたいに保たもつことに加くわえ、定期ていき的てきにすべてのファイルでウイルスをスキャンすることなどを求もとめています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、これまでのところ国内こくないでは新型しんがたコロナウイルスに関連かんれんしてサイバー攻撃こうげきを受うけ被害ひがいが出でたという報告ほうこくはないということです。

国内こくないのワクチン生産せいさんの状況じょうきょう

新型しんがたコロナウイルスのワクチンの国内こくない生産せいさんをめぐっては、厚生こうせい労働ろうどう省しょうが6つの製薬せいやく会社かいしゃなどの事業じぎょうに合あわせて900億おく円えん余あまりを助成じょせいすることにしています。

助成じょせいの対象たいしょうとなっているのは、武田たけだ薬品やくひん工業こうぎょう、塩野しおの義よし製薬せいやく、アストラゼネカ、アンジェス、ＫＭバイオロジクス、第だい一いち三共さんきょうの6社しゃです。

海外かいがいに本社ほんしゃがある企業きぎょうも含ふくまれていますが、それぞれが日本にっぽん国内こくないでのワクチン生産せいさんを目指めざして事業じぎょうを進すすめています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうはこれまでに、イギリスのアストラゼネカとアメリカのファイザーの2社しゃとの間まで、開発かいはつに成功せいこうした場合ばあい、供給きょうきゅうを受うけることで合意ごういしていますが、十分じゅうぶんな量りょうを確保かくほするため、国内こくないでも生産せいさん体制たいせいを整備せいびする必要ひつようがあるとしています。

サイバー攻撃こうげきへの備そなえ医療いりょう分野ぶんや全体ぜんたいの課題かだい

サイバー攻撃こうげきへの備そなえはワクチン開発かいはつだけでなく、医療いりょう分野ぶんや全体ぜんたいにとっての課題かだいとなっています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうによりますと、国内こくないの医療いりょう機関きかんがサイバー攻撃こうげきを受うけたとみられる事例じれいは、これまで複数ふくすう報告ほうこくされています。

警察庁けいさつちょうによりますと、このうち平成へいせい29年ねんには病院びょういんのパソコンが「身代金みのしろきん要求ようきゅう型がた」と呼よばれるウイルスに感染かんせんし、データが暗号あんごう化かされて利用りようできなくなり、解除かいじょするための金銭きんせんが要求ようきゅうされたということです。