ナワリヌイ氏を乗せたと見られるドイツ軍の救護車両は、22日午前10時半前、日本時間の午後5時半前、パトカーに先導されて首都ベルリン市内にあるシャリテ大学病院に入りました。
病院の周辺には各国のメディアが集まり、多くの警察官が警戒に当たる、ものものしい雰囲気となりました。
ナワリヌイ氏はロシアのプーチン政権批判の急先ぽうとして知られる野党勢力の指導者で、20日、西シベリアからモスクワに向かう旅客機の中で突然体調の異変を訴え、緊急着陸したオムスクの病院で意識不明の状態が続いていました。
支持者が「毒を盛られた可能性がある」としてロシア国外での治療を求めたところ、ドイツのメルケル首相がこれに応じ、医師団が22日、医療設備を備えた専用機でナワリヌイ氏をオムスクからベルリンへ移送しました。
ドイツメディアは、移送後もナワリヌイ氏の容体は安定していると伝えています。
オムスクの病院はこれまでの検査の結果「毒を盛られた痕跡はない」としていますが、各国からも事態の解明を求める声が強まっています。