日本新聞: マスク着用 “来月13日からは個人の判断で” 政府分科会が了承

マスク着用ちゃくよう “来月らいげつ13日にちからは個人こじんの判断はんだんで” 政府せいふ分科ぶんか会かいが了承りょうしょう

Feb 10, 2023 17:02

Furigana

新型しんがたコロナ対策たいさくとしてのマスクの着用ちゃくようについて、専門せんもん家かでつくる政府せいふの分科ぶんか会かいは、来月らいげつ13日にちから屋内おくない・屋外おくがいを問とわず個人こじんの判断はんだんに委ゆだねる方針ほうしんを了承りょうしょうしました。政府せいふはこのあと、持ち回もちまわりの対策たいさく本部ほんぶで正式せいしきに決定けっていします。

新型しんがたコロナ対策たいさくをめぐり、10日にち午後ごご、感染かんせん症しょうなどの専門せんもん家かでつくる政府せいふの「基本きほん的てき対処たいしょ方針ほうしん分科ぶんか会かい」が開ひらかれました。

この中なかで、政府せいふは、マスクの着用ちゃくようについて、来月らいげつ13日にちから屋内おくない・屋外おくがいを問とわず個人こじんの判断はんだんに委ゆだねるとする一方いっぽう、医療いりょう機関きかんを受診じゅしんする際さいや通勤つうきんラッシュ時じといった混雑こんざつした電車でんしゃやバスに乗のる際さいなどには、マスクの着用ちゃくようを推奨すいしょうするなどとした方針ほうしんを諮はかりました。

また学校がっこう教育きょういくの現場げんばでは、新しん学期がっきとなる4月つき1日にちから着用ちゃくようを求もとめないことを基本きほんとするほか、それに先立さきだって行おこなわれる卒業そつぎょう式しきは、その教育きょういく的てき意義いぎを考慮こうりょし、児童じどう・生徒せいとなどは着用ちゃくようせずに出席しゅっせきすることを基本きほんとするとしています。

加藤かとう厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじんは「国民こくみんにはマスク着用ちゃくようの考え方かんがえかたの見直みなおしについて、しっかりと説明せつめいし、理解りかいと協力きょうりょくを得えながら円滑えんかつに移行いこうできるよう準備じゅんびを進すすめていく」と述のべました。

そして分科ぶんか会かいでは、こうした方針ほうしんが了承りょうしょうされました。

政府せいふはこのあと、持ち回もちまわりの対策たいさく本部ほんぶで正式せいしきに決定けっていします。

専門せんもん家か「必要ひつようないから外はずしてよい、ということではない」

今後こんごのマスク着用ちゃくようの考え方かんがえかたについて政府せいふの分科ぶんか会かいメンバーで東邦とうほう大学だいがくの舘田たてだ一博かずひろ教授きょうじゅは「大事だいじな感染かんせん対策たいさくは維持いじしつつ緩和かんわできることはないか、マスクの使い方つかいかたも含ふくめて考え方かんがえかたを変かえていく時期じきにさしかかっている。コロナに感染かんせんしてもワクチンや治療ちりょう薬やくによって、多おおくの人ひとはかぜのような症状しょうじょうですむようになったが、高齢こうれい者しゃや基礎きそ疾患しっかんがある人ひとは死亡しぼうのリスクが高たかまることを1人にん1人にんが理解りかいし、周まわりの人ひとを感染かんせんさせてしまうとどんなことが起おきるのか想像そうぞうしながら、場合ばあいに応おうじてマスクを使つかうことが大事だいじだ」と話はなしています。

その上うえで「一生いっしょうに一いち度どの卒業そつぎょう式しきや友達ともだちと過すごす最後さいごの機会きかいで、話はなしを静しずかに聞きくような場面ばめんではマスクを着つける必要ひつよう性せいは下さがるが、式しきの後のち、友達ともだちどうしで集あつまって大声おおごえで騒さわぐような場面ばめんではマスクを着つけた方ほうがいいかもしれない。また、高齢こうれい者しゃや持病じびょうがある人ひとと同居どうきょしていて、家いえにウイルスを持ち込もちこまないために、積極せっきょく的てきにマスクを着つけたいと思おもう子こどももいるかもしれない。それぞれの思おもいや判断はんだんを尊重そんちょうすることが大切たいせつで、差別さべつや偏見へんけんが起おきないよう、注意ちゅういしなければいけない」と指摘してきしました。

そして「マスク着用ちゃくようをめぐって、緩和かんわする方向ほうこうばかり注目ちゅうもくされがちだが、強調きょうちょうしたい最もっとも重要じゅうようなことはマスクは今いまでも一定いっていの効果こうかがある大事だいじな感染かんせん対策たいさくだということだ。効果こうかがない、必要ひつようないから外はずしてよい、ということではない。たとえば高齢こうれい者しゃや持病じびょうがある人ひとも含ふくめた不ふ特定とくてい多数たすうの人ひとと密みつになるような電車でんしゃ内ないや、重症じゅうしょう化かリスクが高たかい人ひとが多おおい医療いりょう機関きかんなどでは、自分じぶんを感染かんせんから守まもるためだけでなく、周まわりを感染かんせんさせず、不安ふあんを与あたえないためにマスクを使つかっていくことが必要ひつようになる」と強調きょうちょうしました。