北海道北部、
猿払村沖合の
小島が
波や
流氷で
削られて、なくなった
可能性があることが
海上保安本部などへの
取材でわかりました。
島がなくなれば
領海が
狭まる
可能性もあるということで、
海上保安本部が
今後、
現地の
状況を
調べることにしています。
この島は、
北海道の
最北に
近い猿払村の
沖合、
およそ500
メートルで
確認されていた
無人島「エサンベ
鼻北小島」です。
今月上旬、地元の住民から第1管区海上保安本部に「島が見当たらなくなっている」との情報が寄せられたということです。また地元の漁協によりますと、今月15日に漁協の関係者が船を出して調べたところ、島は見つからなかったということです。
この島は、31年前に測量が行われた当時、海面からの高さがおよそ1.4メートルあり、領海を明確にする目的で国が4年前に名前を付けましたが、海上保安本部の担当者は「波や流氷で削られ、海面より上がなくなった可能性がある」と話しています。
国連海洋法条約では、島は、周囲を水に囲まれ、高潮時でも水没しないと定義されていますが、島がなくなれば日本の領海が狭まる可能性もあるということで、海上保安本部が今後、現地の状況を詳しく調べることにしています。
住民「島があったこと知らなかった」
猿払村の漁業者の男性は「島があった辺りは浅瀬になっているので船で近づくことはなく島があることも知りませんでした」と話していました。
また、海沿いにあるホテルの支配人の男性は「島があれば白波が立つので目立つはずだと思いますが、島があったとは気づきませんでした」と話していました。