3年前、
大阪 寝屋川市の
中学1年生の
男女が
遺体で
見つかった
事件で、
殺人の
罪に
問われている
男の
裁判員裁判が
始まり、
被告と
弁護士は、
殺人には
当たらないと
主張して
争う姿勢を
示しました。
平成27
年8月、
大阪 寝屋川市の
中学1年生、
平田奈津美さん(13)と
同級生の
星野凌斗さん(12)が
遺体で
見つかった
事件で、
2人に対する
殺人の
罪に
問われている
山田浩二被告(48)の
裁判員裁判が
1日から
大阪地方裁判所で
始まりました。
冒頭、山田被告は突然、法廷でひざまづき、ついたての向こうにいるとみられる遺族に対し、「経緯はどうであれ、死の結果を招いてしまい申し訳ありません。本当にごめんなさい」などと、涙声で謝罪のことばを述べました。
裁判長に制止されたあと、起訴された内容を認めるか聞かれると、平田さんについては「殺すつもりはありませんでした。気がついたら首に手が触れていました。そのときに亡くなった気がします」と述べ、殺意を否認しました。
また、星野さんについては「違います」などと否認しました。
このあと、弁護士が「平田さんについては傷害致死罪が成立する。星野さんは何らかの体調不良で亡くなったもので、保護責任者遺棄致死罪に該当する」と述べ、いずれも殺人にはあたらないと主張して争う姿勢を示しました。
今回の事件で、山田被告は取り調べに黙秘を続け、また捜査でも、殺害に関わったことを示す直接証拠を集めることはできませんでした。
被告が2人を殺害したと主張する検察は、状況証拠を積み重ねて立証する方針です。
裁判長の制止無視し遺族に謝罪
山田被告は頭を丸刈りにし、上下エメラルドグリーンの服で法廷に現れ、傍聴席を見て深呼吸すると落ち着いた様子で弁護士の隣に座りました。
裁判長から証言台の前に立つよう促されると、「座る前にいいですか」としゃべり始め、ついたての向こうにいるとみられる遺族に対し、ひざまずいて謝罪のことばを述べました。
山田被告は裁判長の制止を無視し、「経緯はどうであれ、死の結果を招き申し訳ありませんでした。本来なら遺族の顔と目を見て言いたかった。本当にごめんなさい」と述べました。
そして、裁判長から「やめなさい。退廷させますよ」などと言われ、ようやくやめました。
山田被告は、検察官が起訴状を読み上げた際には、肩を震わせハンカチで涙をぬぐっていました。