国内では2種類目の新型コロナの飲み薬で、早ければ来週14日にも医療現場に届けられるということです。
厚生労働省の専門家部会は10日夕方に開いた会合で、アメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナの飲み薬「パキロビッドパック」を国内で使用することを了承しました。
このあと後藤厚生労働大臣は記者団に対し、この薬を正式に承認したことを明らかにしました。
「パキロビッドパック」はアメリカの製薬大手メルクが開発した「ラゲブリオ」に続いて、国内では2種類目の新型コロナの飲み薬となります。
政府はことし中にこの薬を200万人分購入することでファイザーと最終合意していて、すでに国内に納入されている4万人分については早ければ来週14日にも医療現場に届けられるということです。
今月27日まではおよそ2000の主要な医療機関での院内処方と、これらの医療機関と連携可能な地域の薬局で試験的な取り組みを行ったうえで今月28日以降、全国の医療機関で処方できるようにするということです。
後藤大臣は「高血圧や高脂血症、不眠症などの治療に使われる薬で一緒に服用できない薬が多数あることから、審議会でも専門家から慎重な投与が必要との意見をいただいた。このため日本医師会や日本薬剤師会とも連携し段階的に医療現場への提供を進めていく」と述べました。
一方、先に承認したメルクの「ラゲブリオ」については確保した160万人分のうち年度内に60万人分の供給を受けることで合意していましたが、後藤大臣は年度内にさらに20万人分追加して合わせて80万人分の供給を受けられるようになったと発表しました。