この攻撃についてアメリカ国防総省の高官は8日、ロシア軍が短距離弾道ミサイルを使って行ったという分析を明らかにしました。
ロシア国防省は「ウクライナ軍による攻撃だ」と関与を否定していますが、ゼレンスキー大統領は8日に動画を投稿し、ロシアによる新たな戦争犯罪だとしたうえで「誰が命令を下し、ミサイルはどこから来たのか。責任は避けられない」と強く非難しました。
このうち東部の要衝マリウポリについて、ワシントンのシンクタンク「戦争研究所」は7日、近くロシア軍が完全掌握するとみられると分析したうえで「ロシア軍は、東部ドネツク州とルハンシク州での大規模な攻勢を意図していて、戦闘力を結集させている」と指摘しています。
ウクライナへの軍事支援をめぐっては、すでにチェコが戦車を供与することが明らかになっているほか、イギリスも対戦車ミサイルなど1億ポンド、日本円で160億円余りに相当する軍事物資を新たに供与すると発表しています。 ロシアはこれまで、ウクライナに供与される兵器は攻撃対象になると警告していて、欧米側による相次ぐ軍事支援の強化にロシア側は反発を強めるとみられます。 ロシア軍が東部を中心に攻勢を強めるのは、プーチン大統領が5月9日の「戦勝記念日」を念頭に、国民向けに「勝利した」とアピールするためとの見方も伝えられていますが、欧米の支援を受けるウクライナ軍も激しく応戦する構えで、戦闘の長期化が懸念されています。