イギリスの
中央銀行、
イングランド銀行は3
日、
記録的なインフレを
抑え込むため0.75%の
大幅な
利上げを
発表しました。
利上げは8
回連続で、0.75%の
利上げは
およそ33
年ぶりの
上げ幅となります。
イングランド銀行は3日、前日まで開いた会合の結果、政策金利を0.75%引き上げて3%にすると発表しました。
利上げは8回連続で、通常の金融政策での0.75%の利上げは1989年以来およそ33年ぶりの上げ幅となります。
大幅な利上げの理由としては記録的なインフレがあります。
イギリスのことし9月の消費者物価指数は前の年の同じ月と比べて10.1%の上昇と、40年ぶりの記録的な水準となっています。
イングランド銀行は、年内に消費者物価指数がおよそ11%まで上昇する見通しを明らかにしました。
声明文では「労働市場の需給が依然として引き締まっていて物価の上昇圧力が高まっていることからより強力な金融政策が正当化された」としています。
また、金融引き締め策のもう1つの手段である保有している国債を市場で売却し、資産を縮小する「量的引き締め」についても今月1日から開始しました。
トラス前政権のときに財政の懸念からイギリスの国債の金利が急上昇し、イングランド銀行はこの対応を一時延期して緊急の国債買い入れに追われましたが、正常化したことになります。
イングランド銀行総裁 “数か月の間にさらなる利上げも”
イングランド銀行のベイリー
総裁は3
日、
記者会見で、
大幅な
利上げを
決めたことについて「
今、
力強く
行動しなければ、
後でさらに
悪化する。
今後数か月の
間に、
政策金利をさらに
引き上げなければならなく
なるかもしれない」と
述べました。
また、ベイリー総裁はあわせて発表した金融政策に関する報告書について「3日発表した予測は経済見通しの厳しさを示していて、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻でエネルギー価格が高騰し、イギリスは国として貧しくなっている。経済活動の水準は横ばいか、あるいはしばらくは低下するだろう」と述べ、イギリス経済について厳しい認識を示しました。