Japanese News: COP27 今夜から首脳級会合気候変動対策課題に各国一致なるか

COP27 今夜こんやから首脳しゅのう級きゅう会合かいごう気候きこう変動へんどう対策たいさく課題かだいに各国かっこく一致いっちなるか

Nov 7, 2022 06:11 1

Furigana

気候きこう変動へんどう対策たいさくを話し合はなしあう国連こくれんの会議かいぎ「COP27」が6日にちエジプトで開幕かいまくし、日本にっぽん時間じかんの7日にち夜よる、首脳しゅのう級きゅうの会合かいごうが始はじまります。

ロシアによるウクライナ侵攻しんこうが続つづく中なか、地球ちきゅう規模きぼの課題かだいに対にたいし各国かっこくが一致いっちしたメッセージを打ち出うちだすことができるのかが焦点しょうてんとなります。

国連こくれんの気候きこう変動へんどうの会議かいぎ「COP27」は190を超こえる国くにと地域ちいきが参加さんかして6日にち、エジプト東部とうぶのシャルムエルシェイクで開幕かいまくしました。

会議かいぎの冒頭ぼうとうで、国連こくれんの気候きこう変動へんどう枠組わくぐみ条約じょうやくのスティル事務じむ局長きょくちょうはウクライナ侵攻しんこうなどの国際こくさい情勢じょうせいを念頭ねんとうに「交渉こうしょうを前まえに進すすめて現状げんじょうを変かえるためにも、世界せかいで起おきていることと切り離きりはなして、COPを安全あんぜんな政治せいじの場所ばしょとしなくてはならない。いまこそ行動こうどうすべきときだ」と訴うったえました。

去年きょねんのCOP26での「世界せかいの平均へいきん気温きおんの上昇じょうしょうを産業さんぎょう革命かくめい前まえと比くらべて1.5度どに抑おさえる努力どりょくを各国かっこくが追求ついきゅうする」という合意ごういのもとに、今回こんかいは2030年ねんまでの温室おんしつ効果こうかガスの削減さくげんをどう加速かそくさせるかについて話し合はなしあわれます。

また、パキスタンでの大だい規模きぼな洪水こうずいやスペインやモロッコでの深刻しんこくな干かんばつなど、世界せかい各地かくちで異常いじょう気象きしょうが相次あいついでいる中なか、気候きこう変動へんどうの悪あく影響えいきょうによって発生はっせいした「損失そんしつと損害そんがい」に特とく化かした資金しきん支援しえんについて初はじめて議論ぎろんされることになっています。

首脳しゅのう級きゅう会合かいごうは日本にっぽん時間じかんの7日にち夜よるから2日間にちかんにわたって開ひらかれ、フランスのマクロン大統領だいとうりょうやイギリスのスナク首相しゅしょうなど、各国かっこくの首脳しゅのうによる演説えんぜつが予定よていされ、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうはビデオメッセージを寄よせるとみられています。

国連こくれんの最新さいしんの分析ぶんせきでは各国かっこくが示しめしている現在げんざいの温室おんしつ効果こうかガスの削減さくげん目標もくひょうでは、今世紀こんせいき末まつまでにおよそ2.5度ど上昇じょうしょうするとされ、対策たいさくの強化きょうかはまったなしの状況じょうきょうです。

COP27は今月こんげつ18日にちまでの日程にっていで開ひらかれる予定よていで、ロシアによるウクライナ侵攻しんこうが続つづく中なか、地球ちきゅう規模きぼの課題かだいに対にたいし各国かっこくが一致いっちしたメッセージを打ち出うちだすことができるのかが焦点しょうてんとなります。

各国かっこくの交渉こうしょう官かんは

会議かいぎに出席しゅっせきした各国かっこくの交渉こうしょう官かんからは、ウクライナ侵攻しんこうが続つづく中なかでも気候きこう変動へんどう対策たいさくを前進ぜんしんさせなければならないという声こえが聞きかれました。

ウクライナ侵攻しんこうによるエネルギー危機ききの影響えいきょうで国内こくないの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょを再さい稼働かどうさせたフランスの交渉こうしょう官かんは、「ウクライナでの戦争せんそうは、エネルギーの脱だつ炭素たんそ化かの加速かそくが必要ひつようだと如実にょじつに示しめした。フランスは冬ふゆを越こすために石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょを再さい稼働かどうしたが進すすむ方向ほうこうは明確めいかくだ。化石かせき燃料ねんりょうから脱却だっきゃくし、再生さいせい可能かのうエネルギーこそが、私わたしたちの未来みらいのエネルギーだ」と話はなしていました。

また、南太平洋みなみたいへいようの島国しまぐにで、海面かいめん上昇じょうしょうによって国くにが水没すいぼつする危機ききにあるソロモン諸島しょとうの交渉こうしょう官かんは、「ウクライナ情勢じょうせいが会議かいぎに影響えいきょうを与あたえることはわかっているが、引き下ひきさがるわけにはいかない。このCOPで、温室おんしつ効果こうかガスの削減さくげんや気候きこう変動へんどうの被害ひがいの軽減けいげんについて成果せいかを出ださなければ、そのつけは私わたしたちに回まわるのだ」と話はなしていました。

さらにアフリカ中部ちゅうぶのチャドの交渉こうしょう官かんは、「私わたしたちの国くにでもことし、多おおくの地域ちいきが洪水こうずいで浸水しんすいし、地球ちきゅう規模きぼで気候きこうの危機ききが起おきていると感かんじます。資金しきん面めんで私わたしたちを助たすけてくれるパートナーが必要ひつようです」と話はなしていました。

一方いっぽう、ロシアの交渉こうしょう官かんがNHKの取材しゅざいに応おうじ、「気候きこう変動へんどうの問題もんだいは、人類じんるいが直面ちょくめんする最もっとも大おおきな問題もんだいの一ひとつだ。だからこそ私わたしたちはここで地政学ちせいがく的てきな問題もんだいを扱あつかうのではなく、気候きこう変動へんどうの問題もんだいに集中しゅうちゅうすべきだ。この問題もんだいについてのロシアの立場たちばは変かわらない」と述のべました。

ウクライナ代表だいひょう団だん「未来みらいと子こどもたちのこと考かんがえねばならない」

COP27に参加さんかしているウクライナの代表だいひょう団だんのメンバーがNHKの取材しゅざいに応おうじ、「キーウにもミサイルが飛とんでくる中なかで、気候きこう変動へんどうや脱だつ炭素たんそについて考かんがえるのは簡単かんたんではないが、私わたしたちは未来みらいと子こどもたちのことを考かんがえねばならない」と述のべました。

また、ロシアによるウクライナ侵攻しんこうをきっかけに、エネルギー危機ききが深刻しんこく化かし、石炭せきたんへの回帰かいきが進すすんでいることについては、「ウクライナもヨーロッパも大変たいへんな状況じょうきょうではあるが、短期たんき的てきな決定けっていであり、われわれの長期ちょうき的てきな目標もくひょうは野心やしん的てきなものだ」と述のべ、長期ちょうき的てきには脱だつ炭素たんそへの取り組とりくみを推し進おしすすめていきたいとの考かんがえを示しめしました。