日本新闻: 伊方原発仮処分申し立て退け運転認める大分地裁

伊方いかた原発げんぱつ仮かり処分しょぶん申し立もうしたて退しりぞけ運転うんてん認みとめる大分おおいた地裁ちさい

Sep 28, 2018 16:09

Furigana

愛媛えひめ県けんにあるに伊方いかた原子力げんしりょく発電はつでん所しょ３さん号機ごうきについて、大分おおいた地方ちほう裁判所さいばんしょは、住民じゅうみんの仮かり処分しょぶんの申し立もうしたてを退しりぞけ、運転うんてんを認みとめました。伊方いかた原発げんぱつ３さん号機ごうきは、別べつの住民じゅうみんが申し立もうしたてた仮かり処分しょぶんで運転うんてんできなくなっていましたが、３さん日にち前まえにその判断はんだんが取り消とりけされているため、四国しこく電力でんりょくは来月らいげつ、再さい稼働かどうさせる方針ほうしんです。四国しこく電力でんりょくの伊方いかた原発げんぱつ３さん号機ごうきをめぐり、海うみを挟はさんで40キロ余あまりの距離きょりにある大分おおいた県けんの住民じゅうみん４よん人にんは、おととし、「重大じゅうだいな事故じこが起おきる危険きけん性せいがある」として、運転うんてんしないよう求もとめる仮かり処分しょぶんを申し立もうしたてました。

これまでの審理しんりでは、原発げんぱつから130キロほどの位置いちにある阿蘇あそ山さんで巨大きょだいな噴火ふんかが起おきた場合ばあいに重大じゅうだいな影響えいきょうが出でるかどうかや、地震じしんの揺ゆれの想定そうていが妥当だとうかどうかが争あらそわれてきました。

28日にちの決定けっていで大分おおいた地方ちほう裁判所さいばんしょの佐藤さとう重憲しげのり裁判さいばん長ちょうは、住民じゅうみんの申し立もうしたてを退しりぞけ、伊方いかた原発げんぱつ３さん号機ごうきの運転うんてんを認みとめました。

決定けっていの中なかで裁判さいばん長ちょうは「地震じしんや火山かざんなどについて原子力げんしりょく規制きせい委員いいん会かいが新あたらしい規制きせい基準きじゅんに適合てきごうしていると判断はんだんしたことに不合理ふごうりな点てんはなく、住民じゅうみんの生命せいめいや身体しんたいに対にたいする具体ぐたい的てきな危険きけんが存在そんざいするとは認みとめられない」という判断はんだんを示しめしました。

伊方いかた原発げんぱつ３さん号機ごうきは、別べつの住民じゅうみんが申し立もうしたてた仮かり処分しょぶんで去年きょねん、広島ひろしま高等こうとう裁判所さいばんしょに運転うんてん停止ていしを命めいじられましたが、今月こんげつ25日にちに広島ひろしま高裁こうさいの別べつの裁判さいばん長ちょうがその判断はんだんを取り消とりけし、運転うんてんを認みとめているため、四国しこく電力でんりょくは来月らいげつ27日にちに再さい稼働かどうさせる方針ほうしんです。

四国しこく電力でんりょく「運転うんてん再開さいかいに向むけ準備じゅんび進すすめる」

大分おおいた地方ちほう裁判所さいばんしょが伊方いかた原子力げんしりょく発電はつでん所しょ３さん号機ごうきの運転うんてんを認みとめたことについて、四国しこく電力でんりょくは「伊方いかた原発げんぱつ３さん号機ごうきの安全あんぜん性せいは確保かくほされているとの当社とうしゃのこれまでの主張しゅちょうが裁判所さいばんしょに認みとめられ、妥当だとうな決定けっていをいただいたと考かんがえている。当社とうしゃとしては伊方いかた原発げんぱつの安全あんぜん対策たいさくに不断ふだんの努力どりょくを重かさねるとともに、安全あんぜんを最さい優先ゆうせんに、伊方いかた原発げんぱつ３さん号機ごうきの運転うんてん再開さいかいに向むけた準備じゅんびを進すすめていく」というコメントを発表はっぴょうしました。

四国しこく電力でんりょく原子力げんしりょく部ぶの瀧川たつかわ重しげる理り登とう副ふく部長ぶちょうは「これまで、伊方いかた原発げんぱつの安全あんぜん性せいを丁寧ていねいに説明せつめいしてきた。結果けっかは、われわれの主張しゅちょうや立証りっしょうが認みとめられたものだと思おもっている」と述のべました。そのうえで「引き続ひきつづき安全あんぜん対策たいさくに万全ばんぜんを期きしたい。大分おおいた県民けんみんの皆みなさんには心配しんぱいをかけているが、安全あんぜん運転うんてんと情報じょうほう公開こうかいを徹底てっていし、理解りかいを頂いただきたい」と述のべました。また、再さい稼働かどうについては、来月らいげつ27日にちの予定よていに変かわりがないことを明あきらかにしました。

住民じゅうみん側がわ弁護士べんごし「特とくに悪わるい決定けっていで最悪さいあく」

住民じゅうみん側がわの河合かわい弘之ひろゆき弁護士べんごしは「きょうの決定けってい内容ないようはこれまでの決定けっていに輪わをかけて、特とくに悪わるい決定けっていで、最悪さいあくだ。しかし、大分おおいたのたたかいの火ひを決けっして消けしてはならない。大変たいへん残念ざんねんだが、気落きおちすることなくきょうもあすもたたかい続つづけて最後さいごには必かならず決定けっていをひっくり返ひっくりかえしたい」と話はなしていました。