来日している
アメリカのポンペイオ
国務長官がNHKの
単独インタビューに
応じ「
世界は、あまりにも
長く
中国による
脅威にさらされてきた」と
述べて、
中国が
軍事面などで
威圧的な
行動をとっていると
非難し、
日本をはじめとしたインド
太平洋地域の
国々が
連携して
対抗して
いく必要性を
訴えました。
アメリカのポンペイオ
長官は、
日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4
か国の
外相会合などに
参加するため
来日していて、6
日午後、
都内でNHKの
単独インタビューに
応じました。
ポンペイオ長官は新型コロナウイルスに感染したトランプ大統領について「きのう、彼がまだ入院中に90分間にわたって話したが元気そうだった。すべてうまくいっている」と述べました。
そして、大統領が新型ウイルスに感染し、政権の運営に影響が出ているさなかでも来日した理由について「インド太平洋が自由で開かれ、法により支配されていること、そして中国共産党による脅威にわれわれは反対しているということを確認するためだ」と説明しました。
そして、ポンペイオ長官は、中国が南シナ海や東シナ海などで軍事力を誇示し、威圧的な行動をとり続けていると非難し「これは緊急の課題だ。世界はあまりにも長い期間、中国による脅威にさらされてきた。いまこそ、この問題に真剣に対応しなければならない」と訴えました。
また、中国が海洋進出を加速させていることを念頭に「弱さを見せればつけこまれる。譲歩することは、威圧的で軍事的な手段を用いて問題を解決しようとする国を利することになる」と述べて、4か国だけではなく、ASEAN=東南アジア諸国連合など、価値観を共有する地域全体で中国に対抗していくべきだと呼びかけました。
さらに香港や台湾をめぐり、米中の対立が深まっていることについて、ポンペイオ長官は「これはアメリカ対中国という問題ではない。これは自由と専制政治のどちらを選ぶかの問題だ。軍や威圧的な力を使って弱い者をいじめる国に世界を支配させてよいのか」と主張し、米中2か国の問題ではなく、国際社会の問題だと強調しました。
また、新型ウイルスの感染拡大などの影響で延期された中国の習近平国家主席の日本訪問について、ポンペイオ長官は「日本が決めることだ」と述べる一方で「日米のあいだでは、とても多くの分野で連携しているし、中国共産党の行動が、さまざまな国どうしの協力関係をより強固なものにしている」として、中国に対抗していくうえで日米の足並みに乱れはないという認識を示しました。