北朝鮮のキム・ジョンウン(
金正恩)
朝鮮労働党委員長は、
朝鮮戦争で
アメリカに
勝った「
戦勝記念日」と
位置づける27
日、
戦没者の
墓を
訪問しました。
一方で、
アメリカを
名指しで
批判することはせず、
今後の
米朝協議の
再開を
見据えて
過度に
刺激するのを
避けているものとみられます。
北朝鮮では、朝鮮戦争の休戦から66年の27日は、「戦勝記念日」と位置づける祝日で、国営メディアは、キム・ジョンウン委員長が朝鮮戦争の戦没者の墓を訪問したと伝えました。
キム委員長は、「わが祖国を存亡の危機から救った不滅の功績は、歴史に末永く輝くだろう」と述べ、戦没者をたたえることで、アメリカに屈しない姿勢を示しました。
また、キム委員長は側近らと共に、記念日に合わせた公演を観覧しました。劇場では、アメリカとの交渉を担当しているチェ・ソニ第1外務次官が、キム委員長の2つ隣の席で観覧し信頼をえていることがうかがえます。
北朝鮮としては、アメリカを追い出したとする「戦勝記念日」に合わせて内部の結束を図るねらいがありそうです。
一方で、北朝鮮の国営メディアは、「戦勝記念日」をめぐる報道でアメリカを名指しでは批判しておらず、今後の非核化をめぐる米朝協議の再開を見据えて、過度に刺激するのを避けているものとみられます。