北朝鮮はキム・ジョンウン(
金正恩)
朝鮮労働党委員長の
立ち会いのもと、
新たに
開発した「
大口径ロケット砲」の
発射実験を
2日、
再び行ったと
発表しました。
アメリカ軍と
韓国軍は
5日から
合同軍事演習を
行う予定で、
これに
強く
反発する
姿勢を
示すねらいが
あるとみられます。
北朝鮮の
国営メディアは
3日朝、キム・ジョンウン
委員長の
立ち会いのもと、
新たに
開発した「
大口径ロケット砲」の
発射実験を
先月31
日に
続いて、
2日に
再び行ったと
発表しました。
この中で、「発射実験によって砲弾の高度を抑制して水平飛行させる性能や軌道を変則的にする能力、目標に命中させる精度が確認された」としています。
さらに、キム委員長は「望んでいた兵器が生み出された」として発射実験の結果に大いに満足したと伝えています。
公開された写真には、キム委員長が移動式の発射台の隣に立って眺めている様子が写っていますが、発射される部分はモザイクで加工されていて、詳しい形状を隠しています。
北朝鮮は2日、東部ハムギョン(咸鏡)南道から日本海に向けて飛しょう体を発射し、韓国大統領府は米韓の当局が新型の短距離弾道ミサイルの可能性が高いとみていることを明らかにしていました。
米韓の当局は発射されたものが弾道ミサイルなのかロケット砲なのか、分析を進めるものとみられます。
アメリカ軍と韓国軍は5日から合同軍事演習を行う予定で、北朝鮮としては発射実験を繰り返すことでこれに強く反発する姿勢を示すねらいがあるとみられます。
北朝鮮「発射は自衛のためで正当」と主張
北朝鮮外務省の報道官は、国連安全保障理事会が今月1日、北朝鮮による一連の飛しょう体の発射を受けて臨時の会合を開催したことについて、談話を発表しました。
この中で、アメリカ軍と韓国軍が韓国で行う合同軍事演習について「国連安保理は戦争のための演習は無視し、われわれの通常兵器の開発に対してだけ文句を言っている」として不公平だと訴えています。
また、国連の安保理決議が北朝鮮に弾道ミサイルの発射を禁止していることについて、「どのようなものであれ、発射されたものは地球の重力によって直線ではなく弾道の曲線を描くのは当たり前のことだ。国連が弾道技術を利用した発射を問題にしているのは、われわれに自衛権を放棄しろと言っているのと同じだ」として発射は自衛のためで正当だと主張しました。
そのうえで「われわれはどの国ともミサイルや飛しょう体の飛距離を制限する合意を結んだことはない。国連が違法につくったわが国に対する決議を、われわれは一度も認めたことはない」として非難しました。